六次産業化を後押し(和歌山県かつらぎ町・天野の里づくりの会)
2010年12月07日
和歌山県北東部のかつらぎ町南部にある天野の里は、高野山のふもと標高約450mの山あいにあり、平成元年には、環境庁から「ふるさと生きものの里」に認定された。
平成16年に高野参詣町石道とともに、世界遺産登録された「丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ)」は、約1700年前に創建されたと伝えられ、丹生都比売(にうつひめ)明神・高野(たかの)明神をはじめ四神を祀(まつ)る古社で、全国の丹生神社の総本社がある地である。弘法大師は、この神から社地を借受け、1200年前に高野山を開山したことから、真言密教の守り神としても知られている。
右 :世界遺産登録された「丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ)」参道の太鼓橋
そんな自然や文化・歴史に恵まれた天野の里づくりの向上と振興に寄与するため、平成18年に「天野の里づくりの会(正会員50名、サポート会員(地区外)70名)」が発足した。丹生都比売神社・高野山町石道の保全やウォーキング・マップづくり、そば作りや農業体験等に取り組み、将来性のある天野の里づくりを進めている。
ソバ栽培を核に、手打ちソバ打ち体験や、ソバ遊び&食味イベント等を実施する「天野の里づくりの会」に対して、クボタeプロジェクトは農作業の面を応援するもので、11月20日には、大型コンバインでソバの刈り取り作業を行った。
当日は集落の方々だけでなく、地区外のサポート会員もかけつけ、機械刈り前の雑草取りや、機械の入れない圃場での手刈り作業に精を出した。
左 :コンバイン刈り取り前、みんなで雑草取り作業
右 :コンバインの入れない圃場ではみんなで手刈り作業
左 :コンバインのタンクからソバの取り出し。思いのほか収量があった
右 :作業終了後、作業者全員で記念撮影
左 : 集落内の会員の方々による炊き出し。この日は地鶏を使った鳥ご飯と、野菜や地鳥卵を入れた具たくさんの味噌汁がふるまわれた
右 : 汗を流した後、全員で昼食。お世話は地元の会員の皆さん
「天野の里づくりの会」では別記の通り、盛りだくさんのイべント等を実施しているが、遊休農地の利活用と地域の活性化を目的に、そばの生産拡大と機械化による生産効率の向上・品質向上を図っている。「安全・安心な天野そばのブランド化、売れるそば作り」を目標に来年度は1haの作付けし、「そば」と「里山ウォーキング」等を組み合わせた数々のイベントを計画している。(みんなの農業広場事務局)
「天野の里づくりの会」の平成22年度の主な取組は以下の通り。
5月29日(土) 田植体験(伊藤忠商事労組との交流)
6月19日(土) ライト・アップ(丹生都比売神社)、ホタル鑑賞会
8月21日(土) そばの種まき
9月25日(土) 稲刈り体験(伊藤忠商事労組との交流)
11月20日(土) 収穫祭( クボタeプロジェクトによるそばの刈取)
11月27日(土) そばの脱穀
12月12日(日) 手打ちそば体験&そば遊び・食味イベント
12月31日(金) ~
1月 1日(土) ライト・アップ(丹生都比売神社)
1月~3月 語り部研修
◎毎月1回 :世界遺産指定の町石道や丹生都比売神社等の見回り・保全など