提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


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取り組みレポート



ソバを栽培して耕作放棄地を減らそう!(宮崎県国富町)

2008年12月09日

 宮崎県国富町籾木地区は、宮崎市中心部から小一時間ほどの、西都市に隣接する中山間地で、近年は耕作放棄地が目立つようになっている。同地区の「籾木地域農地・水の会(片山克宏会長)」では、ソバを作ることで耕作放棄地を減らし、ソバが育つ景観を育てようと活動をおこなっているが、今年はクボタeプロジェクトの力を借りて、地区内の8カ所、計2haの畑の復元に取り組んでいる。

柿の実


 籾木地区は、もともと柿の栽培で有名なところだ。ダイコン、サトイモなどの野菜が作られ、米、畜産も行われている。鳥獣害や角地など条件が悪いところから耕作放棄が進んでいて、「何とかしなくては」という思いが地区内に強い。


 9月初めに播種した2haのソバを、11月19~21日に収穫した。ちょうどこの秋一番の寒波の襲来にあたり、霜どけに手こずったが、その後は順調に作業が進んだ。


 「農地・水・環境対策の取り組みで、もともとソバを作っていました。播種はともかく、コンバインの確保がむつかしく、収穫は手刈りしなくてはなりません。暑い時期に当たる春播きの収穫時には、日射病で体調を崩す人もいて大変でした。クボタeプロジェクトで支援していただき、大変にありがたい」と片山会長。

作業の内容  作業に立ち会う片山会長(中)、森田(株)南九州クボタ副社長(右)
左 :作業の内容 / 右 :作業に立ち会う片山会長(中)、森田(株)南九州クボタ副社長(右)


 収穫したソバを使って、地区の北俣小学校の児童たちが蕎麦打ち体験をすることになっている。また、同町の商工会や地元の製粉業者から「分けてほしい」という声もかかっている。もちろん、来年のタネも確保したい。増収する栽培が、次作の課題となりそうだ。

イノシシの食害にあったソバ  収穫作業<br />
左 :イノシシの食害にあったソバ / 右 :収穫作業

 ソバ収穫後の畑では、すぐにダイコンが播種される。収穫時には、近隣の親子を呼んで「ダイコン収穫祭」をしようという話がでているという。そして4月には、春ソバを播種する予定だ。(みんなの農業広場事務局)


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