特性・適地
●ウルイは、山地等に自生している宿根草で、そのなかから食味のよいものが栽培されている。
●主要なものは、葉は小型で細長く、緑色で、6月に抽だいし、7月中旬に開花する。
●作土が深く地力があり、乾燥しない土壌が望ましく、さらに、半日陰であまり高温にならない所が適地である。
露地栽培
「株分け」
●山野に自生している株を栽培地に移すか、栽培中の根株を入手し、茎葉が黄化枯死してから芽が動き出すまでの間に分割する。
●1株に2~3芽残し、100g程度に分割する。
「施肥」
●10a当たり完熟堆肥5t、窒素、リン酸、カリをそれぞれの成分で20kg程度、緩行性肥料等を主体に施用する。
「植え付け」
●栽植距離は、うね幅130cm、株間30cm、2条植えを目安に、春に植え付けて株を養成する。
「軟白」
●植え付け2年目の春に、葉柄が伸びてきたら1~2回株元に土寄せし、軟白部を長くする。
「収穫」
●40cm程度伸長した頃に、株元の土を除き、株際から収穫する。
株養成圃場
促成栽培
●促成栽培は、降雪前の11月に根株を掘り取り、冬季間に温床に伏せ込み収穫する方法である。
「伏せ込み」
●自然休眠が明ける年明け以降に根株を温床に伏せ込み、目土を入れて灌水し、トンネルを被覆して保温する。
●促成温度は20℃で管理して、軟白するため土やもみ殻を入れる。
「収穫」
●上に出た葉が緑化したら、軟白のための土もみ殻を取り除き、株際から収穫する。
左 :軟白資材にもみ殻を使用した事例 / 右 :収穫したウルイ
参考文献
2004年発行『新やまがたの野菜つくり』(山形県農業振興機構)
執筆者
石山 秀峰
山形県農林水産部生産技術課
(文中の画像をクリックすると大きく表示されます)
◆雑穀・その他編もくじはこちら