提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


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再生農地での作物のつくり方



タラノメ栽培

2012年07月03日

特性・適地

●繁殖方法は根挿し法が一般的だが、育苗し、定植する方法が生育の揃いがよく、欠株が少ない。
●栽培の目的に合った品種(系統)の根を確保する。
●5cm程度に切断し、無菌の培養土を入れた育苗箱に並べ覆土して、地温20℃で芽だしを行う。
●芽が1~2cmになったら10.5cm程度のポットに鉢上げする。培養土は市販の園芸培土等を用いる。 
●育苗期間中は雨よけ遮光し、鉢表面が乾いたら灌水を行う。
●育苗期間は30~40日で、本葉3枚程度になったら定植する。

穂木養成管理

「施肥」 
●10a当たり完熟堆肥4t、基肥は窒素成分で8kg程度を施用する。
「植え付け」
●栽植距離はうね幅200cm、株間60~90cmを目安にし、ベット幅80cmで黒ポリマルチで被覆し、植え付ける。
「1年目の管理」
●通路の除草を重点的に行い、圃場周囲に排水路を設置して、排水対策を行う。
「2年目以降の管理」
●黒マルチを除去し、施肥は、1a当たり窒素成分で1.0~1.5kgを施用する。
●晩霜の心配がなくなってから、株当たり1~2本に仕立てる。
「病害虫」
●病害では、そうか病、立枯疫病等、害虫はカミキリムシ類等が問題となるので、排水対策と適用農薬を使用し防除対策を行う。


左 :穂木の生育(1年目) / 右 :夏場の穂木の生育(3年目)

促成栽培管理

「穂木の収穫」
●落葉期に2~3節を残して水平に切断する。
●側芽を傷めないように注意して収穫し、風雨や雪が当たらない場所に保管する。
「伏せ込み」
●穂木を側芽1芽に切断して駒木を調整し、トンネルを設置した促成床に伏せ込む。
●促成床には駒木の下が浸るよう水を張り吸水させる。熱源を用いてトンネル内を保温する。
●促成温度は20~15℃で管理し、最低夜温8℃を確保する。
「収穫」
●伏せ込みから25~35日で、葉が展開する前に収穫する。


左 :促成床に伏せ込んだ駒木 / 右 :収穫時の生育

参考文献
2004年発行『新やまがたの野菜つくり』(山形県農業振興機構)

執筆者 
石山 秀峰
山形県農林水産部生産技術課
(文中の画像をクリックすると大きく表示されます)

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