提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ
MENU
トマト青枯病は、細菌が土壌伝染して起きる病害です。
地温が20℃以上のとき発病しやすく、25~30℃が発病の適温です。また、細菌は水によって伝染するので、降雨で浸水・冠水すると多発します。移植時の断根、肥料ヤケ、さらに摘芽や整枝のときに傷口から細菌が入って発病します。
【症状】
日中、天気の良い日に先端葉がしおれます。初めのうちは、朝夕は回復しますが、そのうちに株全体がしおれるようになります。これは、根から侵入した細菌が、導管と呼ばれる茎の中の水分や養分の通るところで増殖して、水分の上昇を妨げるためです。
【発病時の対策】
1.発生株は抜き取り、なるべく焼却処分します。
2.その株の土は、シャベルなどで掘り取って取り除き、処分します。湿った土中に菌が生き残っているからです。菌は2~3年以上生存するといわれます。
3.作業に使う道具類(くわ、移植コテ、剪定に使った刃物など)や農機具からも感染するので、消毒が必要です。
【防除法】
1.育苗用床土は、培土など、新しいものを使用します。
2.連作は絶対に避けます。少なくとも3年以上はイネ科、マメ科の作物を栽培しましょう。
3.ハウス栽培では、1)土壌消毒、2)夏期の太陽熱利用消毒、を行います。
4.露地栽培では、1)接ぎ木苗の利用、2)土壌消毒、3)土壌消毒+接ぎ木苗(台木―BF興津101号ほか)の利用、などを行います。