提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ
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IPMとは、Integrated Pest Managementの略で、総合的病害虫・雑草管理という考え方です。 1965年、米国でのワタ栽培における殺虫剤抵抗性の発達に端を発して検討されたシステムで、経済的被害を生じるレベル以下で有害生物を減少させ、低いレベルで維持するための害虫を管理する考え方です。
日本でも、環境保全を重視した施策の中で、利用可能な防除技術で経済性を考慮しつつ、病害虫・雑草の発生を抑えるための総合的な防除技術として位置づけられています。これにより、人の健康へのリスクと環境負荷軽減のための概念として取り組みが進められています。
具体的には、防除から管理へ考え方を転換し、化学農薬だけに依存しない病害虫防除・雑草対策を実施することです。防除方法を分類すると、①生物的防除法(天敵昆虫類、微生物、交信攪乱フェロモンなど)、②化学的防除法(選択的農薬)、③物理的防除法(防虫ネット、黄色蛍光灯など)、④耕種的防除法(抵抗性品種、対抗植物など)などがあります。