提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ
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初めて小麦を栽培されるとのことですが、田植機以外の稲作で使われている農機を使うことができます。もちろん、水稲の収穫で使われている自脱型コンバインも利用できます。
播種機は新たに必要です。手押し式の播種機もありますが、トラクターでけん引する施肥播種機(ロータリシーダー、ロール式 基肥側条散布可)を使用している農家が多いと思います。所有トラクタ、規模、将来計画等に合った機種を選定すると良いでしょう。
乾燥・調製は集荷するJAが行うため自前乾燥しない地域もあり、事前の確認が必要です。
保管は、通常はJAが担当しますので、施設は必要ないでしょう。
もし、自前乾燥が必要な場合、生籾の乾燥に使用している乾燥機が大抵使えます。設定条件がわからなければ、所有している乾燥機のメーカーに確認してください。
近隣に麦を栽培されている方がおられると思います。その方や、地域の麦の集荷・販売を担当されておられるJA担当の方に相談されても良いと思います。
作業機については、以下の通りです。
1.施肥
播種時に使う施肥播種機で散布できる、麦用の一発肥料がありますが、なかなかの高価格です。一発肥料を使わない場合、パン用小麦だと、追肥を3回に分けて行うことが一般的です。パン用小麦の場合、高タンパクに仕上げるために、麺用の小麦品種より追肥回数が増えます。手まきにするか、散粒機で追肥することができます。もちろん、乗用管理機にブロードキャスターをけん引することで追肥ができますが、追加の投資が必要になります。
2.防除
除草剤、赤かび病防除には、水稲で使われている薬剤噴霧機が使用できます。細粒除草剤は散粒機でも散布できます。
3.麦踏み
麦では倒伏抑制、分けつ促進等を兼ねて麦踏みを行います。麦踏みはトラクタもしくは乗用管理機でローラーをけん引する方法がありますが、耕耘機でローラーをけん引し、オペレータは座って作業できるように工夫している方もいます。複数の排タイヤを合わせてローラーの代わりに使っている方もおられます。そのような方に教えてもらうと良いでしょう。
4.排水対策
麦は湿害にとても弱い作物です。排水の悪い圃場であれば、水稲収穫後、圃場を乾かすために溝堀機、サブソイラー等の作業機が必要です。購入される場合は、保有されているトラクターでけん引できる作業機を選定してください。