提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ
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使用されている堆肥の種類、完熟度、施用頻度、施用量などの情報がありませんので、正しく回答できていないかもしれませんが、ご了承ください。
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畑土壌の状態ですので、過度の施用量でなれば、基本的には堆肥のすき込みと播種の同時散布が大きな障害となることは少ないと思いますが、以下の注意が必要です。
1.(ないとは思いますが)堆肥化していない家畜ふん、特に成分含量の高い鶏ふんを直接施用する場合、分解過程で有機酸等が生成され、作物の根に障害が起こすことがあります。播種1か月前までに施用することが推奨されています。
2.完熟していない堆肥を使った場合、本来は堆肥化の過程で分解してしまう有機酸が残っていることがあります。
3.麦を含む畑作物では一般的に連年施用であれば、10a当たり2t程度が推奨されており、過度の施用は土壌中の養分バランスを崩すことがあります。
堆肥中の、特にリン、カリは、化学肥料に近い利用効率(肥料の8~9割)があります。堆肥を施用する場合、含まれるリン、カリの含量(※)が分かれば、10a当たりに供給できるリン、カリ量が計算できますので、その分、化学肥料を減肥できます。過度の堆肥施用は、カリの蓄積をまねいたり(カルシウム、苦土の吸収を押さえます)、pHを高めたりすることがあります(麦は高pHには比較的強い方ですが)。
※ネット等で調べると一般的な値がわかります
一度、生育が悪かった圃場の土壌分析をされてはいかがでしょうか。