提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ

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よくあるご質問(pick up!)


稲作

登熟期を過ぎても穂が立ったままで籾が実らず、収量の減少に悩んでいます。原因と対策を教えてください。

詳細がわかりませんので、一般論として回答いたします。
籾の登熟不良は生理的な要因により生じる場合と病害虫により生じる場合があります。
以下にその要因と対策をお伝えします。


①生理的な要因による登熟不良とその対策
●出穂が遅すぎて登熟に必要な気温を下回っている
地域ごとに定められている出穂晩限(確実に登熟することができる出穂期)より遅く出穂していませんか?
出穂が遅い場合は、品種を晩生から早生に変更する、田植時期を早める、などの見直しが必要です。詳しくは最寄りの普及センターやJAにお問い合わせください。

●籾数が多すぎて登熟能力が追い付いていない
品種ごとに想定されている適正籾数(稲の登熟能力に見合った籾数)を大幅に上回る籾数になっていませんか?
適正籾数になるよう、施肥量の加減や施肥時期の見直しが必要です。 詳しくは最寄りの普及センターやJAにお問い合わせください。

●登熟期間の水田の水分が不足して稲体が消耗している
収穫作業等に備えて極端に早く(収穫の2週間以上前)から用水を止めていませんか?
できれば収穫の1週間程度前までは3~5日おきに入水を行ってください。また、その場合でも収穫作業に支障が出ないよう、中干し(土用干し)をしっかり行うようにしてください。

●出穂前後の強風の影響で不稔または登熟不良となった
出穂前後に台風等の強風にさらされて受精できていなかったり、風で傷ついた籾に雑菌が繁殖して登熟不良になっていませんか?
強風のダメージそのものを避けることはできませんが、ダメージを受けた後は速やかに水を張るなどして、できるだけ稲が消耗しないようにしてください。


②病害虫による登熟不良とその対策
●いもち病、籾枯細菌病等による登熟不良
出穂直後からいもち病や籾枯細菌病が発症していませんか?
いもち病や籾枯細菌病は、種子消毒だけでは防ぎきれません。種子消毒に加えて、田植時の箱粒剤散布、穂ばらみ期~出穂期を中心とした本田での薬剤散布を組み合わせて防除を行ってください。具体的な薬剤については最寄りの普及センターやJAにお問い合わせください。

●カメムシによる登熟不良
出穂直後からカメムシが飛来して籾を吸汁していませんか?
出穂の2週間前までにカメムシの住処となる畦畔の除草を行ったうえで、穂揃い期及びその1週間後に薬剤を散布してください。具体的な薬剤については最寄りの普及センターやJAにお問い合わせください。


③土づくり等について
水田の作土層が浅い場合(15cm未満)や土中の有機物が少ないと、稲の根張りが悪くなり、生理的なダメージや病害虫被害を受けやすくなります。ロータリーの耕深は15cm以上になるようにし、地域の栽培基準に基づいて堆肥等の有機物を入れるようにしましょう。
また、中干し(土用干し)の効果を高めるため、水はけの悪い水田では、額縁状に排水溝を作る、暗渠を入れるなどの排水対策を行ってください。
地域の栽培基準や排水対策に関する詳細は、最寄りの普及センターやJAにお問い合わせください。