提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ
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施用時期による基肥効果については、明確に示せるものはないと思います。よって、作業性を考慮して決めるのがよいでしょう。
肥料の効果ということであれば、施用方法によって違いがあります。全層混和施肥よりも側条施肥の方が肥料効率は高く、施用量を2割程度減らすことが可能です。最近は、基肥一発肥料でも側条施肥を行っています。使用する基肥一発肥料は、溶出の心配はなく、土壌に均一に混和させることが重要です。作業精度と作業効率を優先させた方がよいでしょう。
一般に、移植時期が近くなると、種々の作業が集中して時間的に余裕がなくなり、作業が雑になりがちです。小規模経営など、多くの作業人数が確保できない場合は、基肥施用は余裕をもって、耕耘作業の前に行っている事例が多いと思います。
その際に注意することは、施用後にそのままの状態で圃場に長く放置せず、ていねいに耕耘して土壌に均一に混和させることです。そして、移植時期に応じて、『入水~代かき~移植』と作業を進めます。
一般の化成肥料を施用する場合は、肥料成分の揮散や流亡を抑えるためにも、施用は移植時期に近い方が望ましいです。作業的に余裕があれば、代かきの前に施用する方法でもよいでしょう。