提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ
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田植えと同時に肥料を散布する方法として「側条施肥田植え」があります。 側条施肥田植えには、田植えしながら苗の横に溝を切り、粒状の肥料を土中に埋め込む方法と、ペースト状の肥料をポンプで土中に注入しながら田植えする方法の2種類があり、どちらの方法も、田植機に肥料を積んで田植えを行います。
側条施肥は苗の横5cm、土中5cm程度の根に近い位置に施肥するため、肥料の利用効率が高まり施肥量を減らせる利点があります。留意点としては粒状肥料は吸湿性が低いもの、ペースト肥料は専用のもの等、機械適性が高いものを使う必要があります。
田植え同時育苗箱施用機は近年開発されたもので、田植機の後部にセットし、苗送りに連動して箱苗に正確に薬剤を散布する機械です。田植え前に苗に薬剤散布をする手間が省けるだけでなく、植える苗だけ薬剤を施用できるため、コスト低減、環境負荷低減にもつながります。留意点は、薬剤の種類によって粒径、比重、吸水性が異なるため、使用前に機械の調整を行う必要があることです。
田植同時除草剤散布機は、田植え機の後部にセットし、除草剤(粒剤)を田植え時に散布するものです。機械の開発は1989年に行われていましたが、苗が活着する前に除草剤を散布するため、薬害を生じやすい問題点がありました。しかし、田植同時処理に対応できる除草剤の開発や、除草剤散布労力の削減の評価等により、経営規模の大きな農家、生産組織等での導入が進んでいます。