「野菜ソムリエ」の元気を作るおいしい食卓【110】
2023年03月15日
うど料理講習会「小平産のウドを丸ごと1本調理しよう」
日に日に春めいて、店頭に春野菜が並び始めました。今年もウドの季節到来です。
私の住む小平市では、毎年この季節になると、市内産のウドを使ったウド料理講習会が開催されます(小平市、小平市野菜組合ウド部会、JA東京むさし小平地区共催)。2020年に講師を務め、ウドを使った洋風の料理を紹介しました。
2021年も開催の準備をしましたが、コロナの影響で講習会は中止になり、その後も、対面でのレッスンはできずにおりました。先日、ようやく3年ぶりに調理実習を伴うウド料理講習会が開催できることとなり、今年も講師を務めることになりました。
久しぶりの調理実習に、参加者が集まるのか不安な気持ちでいましたが、市報での告知当日、募集開始から1時間半で定員の24名が満席となり、キャンセル待ちが出るほどだったそうです。ほっとするとともに、関心の高さを感じました。
当日は、JA東京むさし小平地区担当者の挨拶と、小平市野菜組合ウド部会会長から東京のウド栽培の歴史や栽培方法、現在の状況などの話に続いて、調理デモンストレーション、そして調理実習です。
初めに、ウド料理の経験について尋ねると、「ウドは好きで時々購入するけれど、天ぷらかきんぴらくらいしか料理がわからない」「店頭で見て興味があったのだけれども、食べ方がわからなくて手がだせなかった」という方がほとんどでした。俄然、ウドの使い勝手の良さを伝えなくては! と思い、ウドは和風の料理だけでなく、いろいろな料理に使えること、調理方法で食感が変わる楽しい野菜であることなどを紹介しました。
■ウドの中華風レシピ3品
今回はウドとともに、地場産ののらぼう菜、ミニトマト、白菜とともに中華風の料理3品を紹介しました。
【うどと白菜のクリーム煮】
【材料】(4人分)
うど 200g
白菜 200g
鶏ささみ 2本
塩 少々
薄力粉 大さじ2杯
水 100cc
鶏ガラスープの素 小さじ2杯
牛乳 200cc
片栗粉 適量
【作り方】
①うどは3~4cmの長さの斜め切りにする。白菜は一口大のそぎ切りにする。
②フライパンに①と水を入れて煮立て、鶏ガラスープの素を加える。
③鶏ささみは一口大に切り、塩をふり薄力粉をまぶす。
④②に③と牛乳を加え、一煮立ちさせる。
⑤とろみが足りないときは、水溶き片栗粉を加える。
【うどとのらぼう菜の春巻き】
【材料】(4本分)
うど(細い部分) 80g
のらぼう菜 40g
春巻きの皮 4枚
スライスチーズ 2枚
ベーコン 2枚
揚げ油 適量
【作り方】
①うどを斜め切りにする。のらぼう菜は3cmの長さに切る。
②春巻きの皮でうど、のらぼう菜、スライスチーズ、ベーコンを巻く。
③少なめの油で、両面に焼き色がつくまで揚げ焼きにする。
【うどとミニトマトの中華風甘酢漬け】
【材料】
うど 1本
ミニトマト 8個
*米酢 大さじ3杯
*砂糖 大さじ2杯
*水 大さじ2杯
*塩 小さじ1杯
油 大さじ1杯
鷹の爪 1本
【作り方】
①うどは一口大の斜め切りにして、さっとゆでる。
②ミニトマトは爪楊枝で数カ所、穴をあける。
③小鍋に*(調味料)を入れて火にかけ、混ぜ合わせる。
④耐熱容器に①②③と鷹の爪を入れる。
⑤小鍋で油を熱し、④に回し入れる。
どれも手軽に作れるものばかりで、あっという間に実習を終え試食の時間となりました。「ウドにこんな使い方があったなんて!これからいろんな料理にチャレンジしてみたい」「煮物にすると、こんなにトロトロになるんですね」「春巻きならこどもも喜んで食べそうです」「サラダ感覚で食べられる酢漬けがおいしい」など、ウドの印象が変わったという感想をたくさんいただきました。
4月頃まで収穫される東京ウドを店頭で見かけたら、手に取っていただければうれしいです。
たしろ ゆきこ
野菜ソムリエ・アスリートフードマイスター。「楽しく、美味しく、健康な生活を!」をコンセプトに野菜についてのコラム執筆、セミナー開催、レシピ考案などを行っている。ブログ「最近みつけた、美味しいコト。。。」で日々の食事メニューを発信中。