提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ

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農作業便利帖


野菜・果樹

キヌサヤエンドウの作業体系

圃場準備

●畑に耕盤があると根が深くまで伸長できず、乾燥害や湿害が発生するので、プラウ、プラソイラー等で深耕します。 

プラソイラ
プラソイラ

●連作障害により収量が減少しやすいので、土壌消毒を行います。 
●堆肥2,000kg/10aを全面に施用します。
●土壌pHが5.5~6.5になるよう、100kg/10a程度の石灰資材を施用します。また、20kg/10a程度のリン資材を全面散布します。

マニュアスプレッダ
左から上から マニュアスプレッダ / ライムソワー 

●畦幅を1.5mとし、管理機で溝を掘ります。元肥として、窒素・リン酸・カリをそれぞれ12kg/10a程度施し、畦立て・マルチをします。
●マルチは、9月中旬までの播種にはミラーマルチを、9月下旬には白黒マルチ、10月以降には黒マルチを使用します。

歩行型畦立てマルチャー
歩行型畦立てマルチャー

播種

●10cm間隔に1穴に3~5粒播種し、2~3cm覆土します。
●高温時期は、播種後に切りわら等で覆い、地温上昇を防ぎます。

支柱立て

●2m間隔に支柱を立て、下部と上部にロープを通してネットを固定します。
●ネットは1面張りと2面張りがありますが、風の強いところは2面張りにします。
●季節風の被害を受けやすいので、圃場周りに防風ネットを設置します。 


支柱打ち込み機(防風ネット設置時利用)

整枝 

●1m間の枝数は45~60本で、主枝及び下節位からの側枝を伸ばします。
●枝数が確保できたら、下節位及び開花節位直下からの他の側枝は適宜除去します。
●枝の伸長に合わせて、20~30cm間隔にヒモを張り、枝の垂れ下がりを防ぎます。 

 

追肥

●開花開始時期から20日おきぐらいに、窒素成分で3kg/10a程度追肥します。
●生長点から3~4節で開花していれば正常です。それよりも上で開花している場合は草勢が弱っているので、追肥、かん水等を行います。3~4節より下で開花している場合は草勢が強いので、追肥等は控えます。

かん水

●湿害に弱いので、滞水することのないよう、排水対策を徹底します。
●乾燥が続くと草勢が低下し、着莢が悪くなるので、かん水します。

防除

●ナモグリバエ、ハスモンヨトウ、アザミウマ類、うどんこ病、灰色かび病、褐斑病などの病害虫が発生しますので、発生初期の防除に努めます。

ラジコン動噴
ラジコン動噴

収穫・調製

●開花後12~15日で収穫適期となり、気温が低いと日数も長くなります。
●収穫は,気温が高い時は毎日、低い時は1日おきに行い、莢の子実着生側が真っ直ぐで、子実が目立たない(子実が米粒以下の大きさ)莢を収穫します。
●花びらや病虫害莢等を除き、階級ごとに選別して出荷します。

執筆者
三角 洋造
鹿児島県農業開発総合センター普及情報課

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