提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


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葉茎菜類

ラッキョウの作り方(家庭菜園向け)

栽培のポイント

●ニンニクと同じ栄養繁殖をする鱗茎類のため、病気に侵されていない健全な種球を用います。
●生育適温は18~20℃。球の肥大には、日長13時間以上、気温12℃以上が必要です。
●乾燥に強く、低温にも比較的強い。塩害、風害にも耐性があり、栽培がしやすいです。

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品種


品種数は少ないが、早晩性、分球数、球の形状、大きさなどに特性があります。
玉ラッキョウ、八房、九頭竜、ラクダ在来種など
「エシャレット」として育てる場合は、大球種のラクダ系品種を用います。

栽培ごよみ

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 (南関東標準) 

畑の準備

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植付け

8月下旬になると休眠が明けて芽が動き始め、発根の兆しが出てきます。
栽植間隔は、条間30cm、株間15cmにします。

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植付けの深さは種球の長さにもよりますが、深さ6~10cmの狭い植穴を開け、根の部分を下にして立てるように植えます。
エシャレットの場合は軟白部を長くするため、深さ12~15cmの植穴に深植えします。

追肥

年内(10月下旬頃)と2月中旬、3月下旬の計3回の追肥を行います。
年内の追肥は分球数を増やし、春の追肥は球の肥大と生育を促進します。
1回の追肥量は、有機質肥料(6-6-6)の場合は1㎡当たり60gを施し、軽く中耕を行ない、土と混ぜます。
球の首部が露出していると緑皮になるので、株元に土寄せを行います。

主な病害虫

●主な害虫
ネダニなど
●主な病害
黒腐菌核病、乾腐病、赤枯れ病、白色疫病

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ネダニ
(画像提供 :梶原敏宏氏)

収穫

収穫は、5月下旬から6月下旬にかけて行います。
タマネギやニンニクと同じように夏の高温期は休眠するので、葉が徐々に枯れていきます。
エシャレットとしては、4月下旬頃から収穫して食べることができます。

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ミニ情報(赤球のラッキョウの品種名は? )

食べるところ(鱗茎)が赤いエシャレットが売られていて、目を引きました。
その後、知人から「赤いラッキョウ」を数個いただきました。

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ネットで検索すると、福井県農業試験場で育成されたもので、ラクダ系福井在来とタマネギの品種「淡路中高黄」の交配より生まれた種間雑種との記事がありました。
登録品種名は「ハイブリットラッキョウ2号」、一般には「越のレッド」と呼ばれています。
分けてもらった赤いラッキョウを栽培してみたところ、以下のような共通点がありましたので、「越のレッド」と思われます。

・鱗茎の発根、萌芽が早く、早生である。
・分球は少ないが球形は大きい。(細長い紡錘形)
・種子ができないので鱗茎を種球にする。
・葉は立性で切断面は円形である。

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