提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


葉茎菜類

コマツナ (アブラナ科)

2009年6月24日

栽培のポイント

●比較的連作がきき、つくりやすい葉ものです
●周年栽培ができ、栽培時期に合わせた品種を選定します
●有機質に富んだ土づくりが重要です
●タネが細かいので、厚まきに注意します
●アブラナ科のため、特に害虫に注意します

品種

●夏楽天、楽天、極楽天、さおり、みなみ、あゆみ、きよすみ、はまつづきなど
●萎黄病に強い品種は、あゆみ、ひとみ、楽天、浜美2号、なっちゃん、菜々子、きよすみ、はまつづきなど
●白さび病に強い品種は、菜々音、菜々美、きよすみなど ●暑さに強い品種は、夏の甲子園、極楽天など
 
コマツナの品種は、葉型から3つの系統があります。 

葉身が葉柄の部分まで長く発達している有袴種と、葉身と葉柄がはっきりと区別され、シャモジ状をした無袴種、この両者の中間的な形状をし、葉身が葉柄部にわずかについている中間型があります。
また、品種によって葉の色に濃淡があり、一般に早生種は淡緑、中生・晩生種は濃緑です。

(有袴種) 安藤早生小松菜、新黒水菜
(中間種) 夏楽天、楽天、笑天、極楽天、浜美2号、わかみ、なかまち、はっけい
(無袴種) 城南小松菜、みずき

栽培ごよみ

komatsuna_sakugata201412.jpg
 (中間地) 

畑の準備

2021komatsuna_junbi.jpg
 ※熔成リン肥のリン酸は土壌中に残るため、栽培を始めた1~2年は施用し、その後は不要です。

タネまき


作型別の栽培管理

●春まき :タネまき後、トンネル栽培か、べたがけ栽培にします
●夏まき :気温が高い時期の栽培は、防虫と遮光のため、寒冷紗や不織布のトンネルがけ栽培にします
●秋まき :10月下旬まきは、12月中旬以降、べたがけ栽培か、ビニールのトンネル栽培にします
 

間引き


追肥とかん水

間引き後、条間に速効性の化成をばらまき、土と軽く混ぜておきます。
土が乾いたら、適宜かん水します。

主な病害虫

●主な害虫
アブラムシ、コナガ、ヨトウムシ、アオムシ、マメハモグリバエ、ハイマダラノメイガ(ダイコンシンクイムシ)、キスジノミハムシ、ナノクロムシ(カブラハバチ)
●主な病害
白さび病、炭そ病、萎黄病

キスジノミハムシ 
キスジノミハムシ

白さび病(葉裏)白さび病
左から上から 白さび病(葉裏) / 白さび病の蕾 
(提供 :梶原敏宏氏)

収穫

komatsuna_syukaku.jpg 

ミニ情報

●キスジノミハムシに対するトンネル被覆資材の効果
 キスジノミハムシは、アブラナ科野菜のみを食害する害虫です。
 気温が20℃以上になると活発に活動すると言われています。
 成虫は体長3mm程度で、葉に1mmほどの孔や針で突いたような食痕を残します。また、幼虫は土中で根を食害します。そのため、春から秋にかけてダイコンやカブの根部の食害、コマツナ、チンゲンサイ、ミズナなどの軟弱葉物の食害が大きな問題になっています。

 主な対策は、以下の通りです。
①アブラナ科野菜の連作を避ける
(前作にアブラナ科野菜を栽培した土壌中には幼虫や蛹が残っているので、発芽直後から激しい食害を受けることがあります)
②土中の孵化幼虫などの防除に、登録されている殺虫剤(粒剤)を播種前に土壌混和する
③成虫の侵入防止のため被覆を行なう

 下の表はコマツナ、チンゲンサイで、目合い(網目)の異なるネット、長繊維不織布をトンネル状に被覆して、キスジノミハムシが主害虫となっている環境で食害程度を調査したものです。


トンネル被覆資材によるアブラナ科葉菜類の食害程度の違い(近畿中国四国農業研究センター)
2021komatsuna_h1.jpg

 食害防止程度は0.6mmネットがゼロで、次いで長繊維不織布、0.8mmネットの順になっています。
 一般に市販されている1.0mmネットは、発生が多い時期は被害が大きくなります。長繊維不織布の場合は耐候性が弱く、破れやすいという欠点もあります。また、夏場には5℃以上の温度上昇を招いたとのことです。

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