提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


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果菜類

キュウリの作り方(家庭菜園向け)

(2023年3月 施肥量等を修正)

栽培のポイント

●酸素を好む野菜で、根張りがごく浅い作物です
●日当たりがよく、風通しのよい場所を選びましょう
●土壌病害(つる割れ病など)を回避するため、接ぎ木苗を利用するとよいでしょう
●乾燥に弱いので、堆肥(有機物)を多く施し、保水性のある土づくりをします
●べと病・うどんこ病が発生しやすいので、耐病性品種を使いましょう
●低温に弱いので、早植えしないようにしましょう

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品種

●立ちキュウリ  :つや太郎、シャキット、夏さんご、夏すずみ、VR夏すずみなど
●地這いキュウリ:夏太郎、霜知らず地這、ときわ地這など

栽培ごよみ

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 (中間地) 

苗の準備

ホームセンターか種苗店、園芸店などで苗を購入します。つる割れ病などの土壌病害が出ないよう、接ぎ木苗を選ぶとよいでしょう。 

よい苗の条件である、
 ●葉と葉の間(節間)が短く、ガッチリしている
 ●葉が厚く、つやがあり、葉は濃緑色の苗がよい
 ●病気や害虫がついていない
 などに注意して選び、晩霜の恐れがなくなったら植え付けます。

春キュウリは、5月上旬頃に、夏キュウリは5月上旬から6月下旬頃に植え付け、地這いキュウリは、6月下旬から7月中旬頃に、畑に直接タネをまきます。

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畑の準備

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 ※熔成りん肥のリン酸は土壌中に残るため、毎作施用する必要はありません。

植付け

本葉で3.5~4枚の若苗を植え付けます。

定植日の朝には、たっぷりかん水し、植付け後は仮支柱をして、株元を固定します。5月中旬頃までは、防風対策をします。支柱を4本立て、肥料などの空きポリ袋を利用して囲います。こうすることで順調に根がつき、スムーズに生育します。

株間は、約50cm程度です。マルチフィルム等で畦を被覆すると、土の乾きを和らげ、根張りをよくし、病害の拡大抑制に効果があります。

支柱立て

植え付け後、2週間程度で本支柱を立てます。約2メートル幅のネットを用意し、支柱にくくりつけて張ります。

整枝・摘葉

活着後、晴天の日を選んで、5節目までの側枝(子づる)と雌花を除去します。
6~10節までの子づるは1葉で摘芯し、子づる1果どりとします。
また、孫づるも1葉で摘芯します。11節以上の子づるは2節で摘芯します。伸ばした親づると子づるは、ネット上で摘芯します。 


老化した葉や、病気にかかった葉を中心に摘葉します。
地這いキュウリは、親づる6~7枚で摘芯し、子づる4本を残して摘み取ります。子づる・孫づると、出てくる蔓は、すべて3~4節で摘芯します。

かん水

順調な生育には、常に適度な水分があることが大切です。
よく乾く畑や、夏の乾燥する時期には、朝夕の涼しい時間帯に、通路にたっぷり水を流してかん水します。 
土が乾ききらないうちに、定期的にかん水するようにしましょう。

追肥

収穫最盛期には窒素とカリ主体の速効性肥料を1株当たり窒素分で2g、10~15日おきに通路に施します。
定期的に肥料を施し、草勢を維持させます。
肥料が多すぎると病気が発生しやすくなるので、気を付けましょう。

主な病害虫と生理障害

●主な害虫
アブラムシ類、ウリハムシ(ウリバエ)、ミナミキイロアザミウマ、タネバエ、コナジラミ類、ハダニ類、ネコブセンチュウ 
●主な病害
べと病、灰色かび病、菌核病、斑点細菌病、つる割れ病、つる枯れ病、炭そ病、うどんこ病、褐斑病


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左から上から ミナミキイロアザミウマ / ネコブセンチュウ被害

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左から上から べと病病斑 / 灰色かび病の幼果

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左から上から べと病病斑 / 激発した菌核病

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褐斑病

(提供 :梶原敏宏氏 ※褐斑病画像除く)

▼その他の病害虫情報はこちら

●生理障害
○曲がり果
 摘葉のしすぎや、なり疲れで発生します。土を深く耕し、有機物の多い土づくりをします。
○肩こけ果
 石灰の吸収が少ないときに多く発生します。窒素・リン酸・カリのバランスのとれた施肥をします。
 

収穫

果実が70~120gの時に、花こうをつけて収穫します。朝の涼しい時間帯に行いましょう。 
夏期の最盛期は、開花後12~13日で収穫します。
株を疲れさせないために、果実を若取りするようにしましょう。

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