カボチャの作り方(家庭菜園向け)
栽培のポイント
●肥料を吸収する力が強いので、与えすぎに注意します
●雌雄異花なので、人工授粉で着果させましょう
(ミツバチの訪花が多い場合は、受粉作業は不要です)
●根は縦横に広く伸びて浅く張るため、まわりを広くあけておきましょう
●茎葉が旺盛に育つので、整枝を工夫します
●種によっては生育適温、日長反応、耐病性などが異なるので、生育特性を理解したうえで栽培します
品種
●モスカータ種(日本カボチャ):白菊座や黒皮早生、バターナッツなど
●マキシマ種(西洋カボチャ):みやこ、えびす、栗えびす、雪化粧、ロロン、こふき、九重栗、ミニカボチャの坊ちゃん、ほっこり姫、栗坊など
●ペポ種 :ズッキーニ
植付け
本葉4~5枚程度の時期が定植の適期です。
定植日の朝にはたっぷりかん水しておきます。
定植後は苗が風害を受けやすいので、三角の紙テントをかけるか、天井を切ったポリキャップをかけるようにします。
整枝と誘引
低温・短日で、雌花のつきが早まります。雌花は第8~9節につき、その後4~5節おきに果実をつけていきます。
つるが伸びたら、親づると子づるの一番よいものを2本残して、計3本仕立てとします。
7節までの雌花は、奇形が出たり肥大が悪くなるため摘果し、10~13節に第1果を付けます。栄養を集中させるため、果実が肥大を始めるまでは、孫づるは小さいうちに除去します。
人工授粉
カボチャは虫媒花なので、昆虫がこないと実がなりません。
そこで、開花日の朝は、遅くとも9時頃までに、雄花の花粉を雌花の柱頭につけて授粉をします。
人工受粉には、筆先に花粉を集めて柱頭にこすりつける方法と、おしべの先に花粉を直接こすりつける方法があります。
交配がすんだものは、棒や細い化繊のヒモなどで目印をつけておきましょう。
玉なおし
着果後30日経過した頃に、カボチャの接地面が着色せず、黄色くなっているところ(黄皮帯)があれば、果実を少し回して日にあたるようにすると、均一に着色します。
その際に、果実の下にフルーツマットを敷くとさらに良いでしょう。
主な病害虫
●主な害虫
アブラムシ、ハダニ、ウリハムシ(ウリバエ)、オオタバコガ、ネコブセンチュウ
●主な病害
べと病、疫病、うどんこ病
左から上から うどんこ病 / 疫病(初期) (提供 :梶原敏宏氏)