提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


農業のポータルサイト みんなの農業広場

MENU

農作業便利帖


家庭菜園

葉ショウガの作り方(家庭菜園向け)

栽培のポイント

●高温・多湿を好み、乾燥に弱いです。
●耐陰性はありますが、塊茎の生育には多日照が適します。
●生育適温は25~30℃、低温限界は15℃で、10℃以下になると塊茎が腐敗しやすくなります。
●連作すると根茎腐敗病、ネコブセンチュウなどの土壌病害虫が発生しやすくなります。

品種

品種:まだれ、金時、三州白芽、房州中太(らくだ)、在来種など

塊茎の大きさで小・中・大の品種に分けられます。
葉ショウガ栽培では早生~中生の小ショウガ、中ショウガを用います。


202303ginger_1.jpg
左から小・中・大の品種

栽培ごよみ

202303ginger_hyoi.jpg
 (南関東標準) 

畑の準備

202307ginger_jyunbi.jpg
  ※熔成リン肥のリン酸は土壌中に残るため、毎作施用する必要はありません。

種ショウガの準備と植付け

種ショウガは光沢があり、必要な芽がある健全なものを選びます。

202303ginger_2.jpg
新ショウガと古ショウガ(タネ)

植付けに際し、種ショウガを40~60gの大きさに、それぞれに芽の部分があるように分割します。
屋内で1日~2日ほど陰干しをして、切り口が乾いてから植付けます。
植付けは、畦間60~65cmの平畦にします。
深さ10cmの植え溝を掘ったら、溝に沿って20cm間隔に、芽が上を向くように、少し押し込むようにして、種ショウガを置いていきます。
その後、4~5cm覆土して、植え溝を戻します。

追肥と土寄せ

植え付けから約1カ月以上経つと、出芽してきます。
6月中旬~下旬に、元肥に使用した有機配合肥料を1㎡当たり60g施用し、株元に3cmほど土寄せをします。
7月中旬に同量施用し、株元に5cmほど土寄せをします。


202303ginger_4.jpg
最初の追肥と土寄せ

乾燥防止

2回目の追肥後に中耕と除草を行ない、全面に敷きわらをします。
梅雨明け後、土壌が乾燥してきたら、かん水をします。
7月~9月は塊茎の形成盛期にあたります。定期的に液肥を薄めて散布してもよいでしょう。

主な病害虫

ショウガの産地では、根茎腐敗病、ネコブセンチュウ被害などが問題になっているようですが、あまり心配はないでしょう。

収穫

葉ショウガは、鮮度を保つため、若い塊茎に葉が付いたままの状態で流通しています。
掘りたてのものは、清涼感のある芳香、食感が楽しめます。


202303ginger_3.jpg
収穫期の葉ショウガ

収穫適期は7月下旬~9月上旬です。
付着している種ショウガ(古ショウガ)は、香辛料として活用できます。
収穫せずに残した株は、塊茎の生育が続き、9月~10月は新ショウガ、霜が降る頃に掘り上げた成熟した塊茎は根ショウガとして収穫できます。

◆家庭菜園に関する、その他の情報はこちらから