ダイコンキスジノミハムシの発生状況調査(長野県飯山市)
2019年08月23日
7月22日、長野県飯山市にある(有)奥信濃ファームのほ場にて、令和元年度全国農業システム化研究会事業の一環で取り組んでいるダイコンキスジノミハムシ防除試験の現地調査を行った。
飯山地域では、夏播きダイコンにおけるキスジノミハムシの被害が増加しており、異なる2剤の薬剤を土壌混和処理することで、被害軽減につながる実証に取り組んでいる。
実証区はフォース粒剤とプリロッソ粒剤、慣行区はフォース粒剤とダントツ粒剤を組み合わせ、発生および被害状況を比較し、栽培技術の確立を目指している。
関係者に調査概要を説明する長野県農業技術課 田中真延 副主任専門技術員
●ほ場図
●調査概要
各区内3ヵ所で10株を調査。そのうち、初めの3株を抜き取り、本葉下から5枚分の被害葉および被害根を調査する。以降、7株は本葉下から5枚分の被害葉調査のみ。被害度は目視調査。本葉と根の食害痕をカウントする(本葉は5mm以下の食害痕をカウント)。
調査の結果、実証区は慣行区に比べ、本葉の被害度は全体的に少ない結果となった。根の被害は、実証区、慣行区ともに見られなかった。
左が実証区①~③の各3株、右が慣行区①~③の各3株の抜き取り株
左 :キスジノミハムシによる食害と思われる穴
右 :キスジノミハムシの死がい。薬剤の効果か
最終的な被害程度および生育状況は、収穫時調査で判断することとなるが、ここまでの成果はおおむね良好。収穫時の調査結果に期待したい。(みんなの農業広場事務局)