ニンニクの機械化栽培がついに実現(青森県五戸町)
2010年07月07日
国内生産量の80%を占める青森県のニンニク、真っ白な福地ホワイト6片種が青森ブランドとして定着し、他県産や中国産とは比較にならない高値で販売されている。
全国各地でニンニク栽培が急増しているが、生産者の栽培規模は、まだまだ青森県に遠く及ばない。青森県は、1戸当たりの栽培面積が広く、中には2~3ha規模の大型農家も見受けられる。
右 :収穫間近のニンニク畑
県内ニンニク栽培面積の大半を占める三八上北地域では、地域をあげて、ニンニク栽培の機械化作業体系の確立に取り組んでいる。
三八地域県民局農業普及振興室(旧普及指導センター)では、ニンニクの機械化作業体系と、施肥量低減対策としての畦内施肥技術の確立を目的に、昨年から全国農業システム化研究会の現地実証調査に取り組んでいる。
●速度連動型畦内施肥作業+畦立てマルチャー作業+除草剤散布作業を一工程作業でこなす
左上 :速度連動型畦内施肥+畦立てマルチャー+除草剤散布を一工程で行う
右下 :畦内の施肥状況を確認
●慣行の植え付け作業
左上 :マルチ展張後にりん片(種)を畦の上に配置
右下 :手作業で畦内にりん片を5~7cmの深さに押し込む
土入れ機で畦上に覆土用の土を乗せ、トンボ状の器具で植え穴上に覆土する
現地検討会の開催
平成22年6月29日に実演会を兼ねた現地検討会が開催され、県内農業普及関係機関、市町村関係者、関連資機材メーカー、生産者など、約80名が参加した。
●乗用自走式植え付け機
左上 :機械には2人が乗り込み、りん片を植え付け装置にセットする。マルチに穴を開け、植え付ける
右下 :深さ、姿勢等、植え付け精度は非常によい
●減肥試験の結果概要に熱心に耳を傾ける生産者
減肥試験の結果(左上)と結果概要に熱心に耳を傾ける生産者(右下)
●乗用型収穫機(3人の組作業で高能率を実現)
左上 :マルチをはがさないで掘り取る
右下 :掘りあげたニンニクを後ろに乗った作業者(2人)が調製葉切り・根切り装置にセットし、そのまますぐに乾燥装置に搬入できる状態に調製する
これらの調査の結果は、来年2月に行われる全国農業システム化研究会 最終成績発表会で報告される予定だ。(みんなの農業広場事務局)