提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


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大豆・麦




GNSSを活用したダイズの培土作業実演会の開催(秋田県大館市)

2020年09月15日

 大豆は水田フル活用を進めるうえで重要な作物であるが、播種や除草作業(中耕・培土等)時の不均一な畦間や蛇走行により、雑草が繁茂し、品質低下や収量減となっている。
 また、農薬費や手取り除草の労賃も掛かり増しとなっている事例が散見している。
 そこで秋田県北秋田地域振興局では、令和元年度から全国農業システム化研究会事業を活用し、GNSS(※)を利用した精密播種および、その後の防除作業行い、品質、収量の向上、導入コスト試算を検討する。今年度は2年目の実証である。


(参考)▼GNSSを活用した大豆の精密播種及び培土作業による雑草防除の検証(秋田県 令和元年)


 7月21日、実証調査ほ場にて、GNSSを活用した培土作業の現地実演会を開催、県内の普及員、農家、資機材メーカー等、32名が参加した。
 株式会社クボタの乗用管理機(KT285:法人所有機)に、株式会社トプコンの自動操舵システムを搭載。小橋工業株式会社のディスク式培土機を装着し、作業を行った。


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 昨年度は、精密播種及び培土により雑草の発生を抑制することができたが、慣行区はロータリー式培土機、実証区はディスク式培土機による作業であったため、精密播種及び培土のみによる効果かどうか判然としなかった。このため、今年度は両区ともディスク式培土機を使用し、特に株間の除草効果について検討した。


 表 株間の雑草発生状況 (重量は生重)
202008sys_akita_h1.jpg


 培土直前の株間における雑草の発生状況調査では、実証区の発生個体数は少ないものの、1個体あたりの生育量は大きかった。慣行区は発生個体数が多かったが全体的に生育量が小さかった。
 培土実施10日後に調査したところ、培土によりほとんどが新たに発生した個体であったが、慣行区で畦間が広かった場所では、土のかかりが弱く、生き残っている個体が散見された。
 その結果、実証区の発生量は慣行区より少なくなり、精密播種・培土による除草効果を確認することができた。
 除草効果に関する実証は今回で終了となるが、本実証結果を大豆や枝豆生産者に提示し、スマート農業への取り組みを加速化していきたい。
 また、8月下旬~9月上旬にかけて、ドローンによるマメシンクイガの防除実証を行っている。


※1 GNSS(Global Navigation Satellite System)とは、全球測位衛星システムの略称で、GPS、GLONASS、Galileo、準天頂衛星等の衛星測位システムの総称