仙北地域大豆栽培技術現地研修会の開催(秋田県大仙市)
2012年06月21日
澄みきった青空と心地よい風が吹くなか、6月13日、秋田県大仙市花館で、大豆技術栽培の向上を図るための技術研修会が開催された。
秋田県では、大豆は、水田農業確立のための主要な土地利用型作物と位置付けられており、平成23年度の栽培面積は全国第5位の大豆先進県である。日本の食用大豆の自給率は25%と低く、自給率向上・維持のため、大豆生産振興への取組が求められている。
仙北地域振興局農林部農業振興普及課では平成23年度より、全国農業システム化研究会事業による大豆の省力・低コスト・安定生産技術の確立を目指した実証調査に取り組んでいる。今回の研修会には、秋田県普及関係機関、JA関係者、農業共済組合担当者、農業資機材メーカー、生産者など、40人以上が参加した。
秋田県では、持続可能な輪作体系として、水稲3年+大豆2年の5年ローテーションを検討しており、今回の実証区は、大豆2年目となる。昨年の収量は約240kgと、地域の平均以上の収量を確保したが、排水不良や干ばつなどにより生産性が不安定であるため、今年度は収量・品質を安定させ、300kg/10a獲りを目指している。
実証区では小畝立て播種、慣行区では平畝播種が行われた。さらに、簡易地下水位測定の方法についても紹介された。
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左上 :簡易地下水位の測定法を解説する株式会社クボタ 有原 技術顧問
右下 :地下水位がどの穴に位置するかで、容易に測定することができる
近年、局地的な豪雨が多く発生していることから、小畝立てにより10cm高くし、さらに、カルチ爪で畝間に溝を掘り、合計で16cmの高低差にすることで、大量の雨が降っても、しっかり排水することができる。また、地下水位を測定しながら、暗渠栓を操作することで、排水および干ばつ対策を行っていく。
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左上 :カルチ爪で耕盤まで掘り、排水を良くする
右下 :小畝立て播種機
今後、中耕培土作業を行い、また、地下水位に注意しながら、目標収量の達成を目指す。(みんなの農業広場)


