大豆の省力・効率的生産技術の確立に向けて(新潟県新発田市)
2009年06月03日
5月25日(月)、新発田市金塚地区において、全国農業システム化研究会の現地実証調査が行われた。
今年2月に発足した、(株)クボタと(株)新潟クボタによる「新潟大豆300A研究会」の現地研修会も兼ねた今回の作業には、新潟県、新発田農業普及指導センター、新潟大豆300A研究会会員、関連メーカー等の関係者など、約80人が集まった。
開始にあたり、新潟クボタ吉田社長から、「新潟大豆300A研究会には、130名を超える方からの申込みがあり、高い関心を持っていただいている。今後も県や国、生産者と協力してプロジェクトを進め、現場の中から一歩一歩前進して行きたい」とあいさつがあった。
参加者が見守る中、あいさつをする(株)新潟クボタ 吉田社長(右下)
新潟県内は湿田地帯が多く、播種前後の豪雨が重なると、安定した苗立ちが確保できず、収量が安定しない。
そこで、目標収量を安定的に確保できる生産技術を確立するため、実証調査が行われる。
実証ほ場は50a。今回の作業内容は以下の通り。
1.バーチカルハローによる砕土・整地
砕土率の向上をはかり、地下浸透性を確保するため、バーチカルハローによる作業が行われた。
左上 :バーチカルハローによる作業
右下 :整地後の圃場状態を確認
2.アップカットロータリーによる耕耘畝立て同時播種
播種一工程による作業の省力化と、湿害防止のための播種作業性能の検討が行われた。
左上 :あらかじめ殺虫剤(クルーザー)が塗沫処理されたエンレイを使用
右下 :表面の土は細かく、下層の土は粗く仕上がるアップカットロータリーを使用することで、透水性のよい圃場に
3.ハイクリブーム使用による除草剤散布
ハイクリブーム使用により、効果的な除草方法の検討を行う。
「売れる大豆」「収益性の高い大豆」づくりを推進し、来年2月の最終成績検討会に向け、収量300kg/10a以上をめざした実証調査が、引き続き行われる予定だ。(みんなの農業広場事務局)