水稲乾田直播作業実演会を開催(新潟県三条市)
2024年05月13日
新潟県では、限られた担い手で大面積をこなし、需要に応じた生産を行うためには、今後、水稲+畑作物の土地利用型作物による輪作体系モデルの創出を要するという課題がある。
そこで三条農業普及指導センターでは、令和6年度に全国農業システム化研究会事業を活用し、「乾田直播の導入による省力・低コスト栽培及び輪作体系モデルの実証」をテーマに、実証調査を行うこととしている。
実証の目的は以下の通り。
①大規模経営体における春作業の労力軽減
②直播栽培導入による作期分散及び異常気象リスク回避
③大豆連作ほ場における復田に向けた栽培及び機械化体系の検討
試験区及び慣行区の概要は以下の通り。
4月23日には、実証農家の「農事組合法人しらさぎ」(新潟県三条市)の試験ほ場で「水稲乾田直播作業実演会」が開催された。当日は天候に恵まれて作業日和となり、県普及関係職員、JA、機械メーカー、生産者等、約60名が集まった。
初めに新潟県三条普及指導センターの稲田普及課長と、実証農家である農事組合法人しらさぎの猪本代表理事から挨拶があった。続いて新潟県三条農業普及指導センターの日水普及指導員による実証内容の説明、スガノ農機株式会社と株式会社クボタの担当者から機械の説明があった後、作業実演が始まった。グレーンドリルによる播種作業は、76aのほ場を約1時間で終わらせるなど、作業効率の高さをアピールした。
左 :参加者へ挨拶をする新潟県三条農業普及指導センターの稲田普及課長
右 :参加者へ挨拶をする農事組合法人しらさぎの猪本代表理事
新潟県三条農業普及指導センターの日水普及指導員による実証内容説明
播種作業の様子と播種されたほ場を観察する参加者
播種作業後には漏水防止と苗立ち安定のため、ケンブリッジローラによる鎮圧作業も行われた。こちらも76aのほ場を約40分で終わらせるなど、作業効率の高さがうかがえた。
鎮圧作業の様子
今後は各実証区、慣行区ともに、収穫までしっかりと生育管理を行い、地域への波及を目指す。(みんなの農業広場事務局)