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稲作




【滋賀県】水田における土地利用型作物の生産効率向上に関する実証調査(令和2年度全国農業システム化研究会実証調査)

2021年08月05日

●実証機関: 滋賀県湖東農業農村振興事務所農産普及課(湖東農業普及指導センター)
●実証地域: 滋賀県甲良町
●実証品目: 小麦


●実証地域の状況
 滋賀県甲良町は、琵琶湖東部のほ場整備(30a区画)済みの水田平坦地域です。当地域の水田農業の担い手は集落営農や個別経営体で、稲麦大豆の2年3作のブロックローテーションを展開していますが、米価の低迷の中、担い手の経営安定には、さらなる麦の収量・品質向上が求められています。また、小麦増収の新技術として「後期重点施肥栽培」の普及が進んでいますが、2月の穂肥作業が多労で、省力機械化体系が求められています。
 小麦の生育後期重点施肥技術は、基肥を窒素2kg/10aに減肥し、穂肥を窒素14kg/10aに増肥することで有効茎歩合が高まり、収量向上効果がありますが、穂肥の増肥による作業負担が課題になっています。
 そこで、小麦の生育後期重点施肥栽培でのICTを利用した省力機械化栽培体系の確立をめざすこととしました。
 実証経営体では、小麦生育後期重点施肥栽培での収量向上を認めていますが、穂肥の機械化体系が確立できていないため、本実証を行い、他の経営体への普及提案を行うこととしています。


(1)小麦生育後期重点施肥栽培のさらなる省力化のため基肥の無施用区を設け、基肥窒素2kg/10aの生育・収量等を比較する。
(2)「ドローンでのリモートセンシングによる生育診断」や「リモートセンシング結果によるGPS装着ブロードキャスターでの可変施肥」を用いて、ICTを活用した省力機械化体系を実証する。
(3)経営評価を行い、今後の本格導入技術を検討する。


●実証の概要
(1)小麦後期重点施肥栽培でのさらなる省力化のため、基肥窒素0kg/10a区と基肥窒素2kg/10a区を設け、生育・収量等を比較する。
(2)ICTを活用した「ドローンでのリモートセンシングによる施肥調整」、「リモートセンシング結果によるGPS装着ブロードキャスタでの施肥」等により、省力機械化栽培体系を実証する。
(3)経営評価を行い、今後の本格導入技術を検討する。


 ○リモートセンシングドローン(P4 MULTISPECTRAL)


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 ○GPS装着ブロードキャスタ(MGC201PN)+乗用管理機(KV2200W

 
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●作業計画:
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