乾燥調製施設での乾燥調製作業(大仙市)とPFコンバインによる収穫作業(能代市)
2017年10月17日
10月2日午前、秋田県大仙市にある株式会社RICE BALLの乾燥調製施設で、PFコンバインで収穫された籾の乾燥調製作業が行われた。
収穫した圃場は、全国農業システム化研究会事業による実証調査圃場であり、当日は朝早くから収穫作業が行われ、続々と籾が運び込まれた。
今回の実証では、タンパク質含量の基準値を6%と定め、その数値を基に乾燥機を分け、区分乾燥・出荷することで、収益性の向上を図ることとしている。また、PFコンバインで算出されたデータはあらかじめ施設作業者のタブレットで受信され、籾が運び込まれる前に張り込みする乾燥機の準備ができるため、作業の効率化にもつながっている。
午前中のうちに運び込まれた籾のタンパク質含有率はいずれも6%を超え、今年度は全体的に高い数値となっている。
実証法人では乾燥機を5機所有しており、作業性を考慮して1機当たり充填率8割程度(約6,000kg)にとどめている。所有する圃場が分散していることや、近年の天候不順等で計画作業が難しくなることから、作業が滞らないよう、できるうちに進めておく必要がある。
左上 :乾燥~選別された米が一つにまとめられ保管される
右下 :PFコンバインで算出されたデータがタブレットに飛ばされ、どの乾燥機に入れるかまで指示されるため、作業効率が向上する
続いて、午後は秋田県能代市にて、こちらも全国農業システム化研究会事業で密播移植を行った農事組合法人 能代グリーンファーム常盤の圃場で、収穫作業が行われた。今年は天候不順の日が続き、登熟が少し遅れていたが、ようやく収穫段階を迎えることができた。
こちらもPFコンバインによる収穫作業が行われ、タンパク質含有率は6%弱程度で推移していた。50aの圃場を約1時間30分程度で滞りなく収穫作業を終えることができた。
収穫しながら、乾燥玄米重量やタンパク値、水分値、およびそれらの平均値が即座に表示され、これらのデータをタブレットに飛ばし、別の場所で作業している人とKSASで情報共有する
今後は、収集されたデータから、作業効率、経営コスト、収益性等を検討し、利便性や普及性、または課題等を検討していく予定だ。(みんなの農業広場事務局)