稲WCSでの鉄コーティング直播栽培における播種作業見学会の開催(高知県高岡郡)
2016年06月06日
高知県ではWCS用稲の生産において、省力化・低コスト栽培技術の確立が急務となっており、平成26年度から全国農業システム化研究会事業による鉄コーティング直播栽培の実証調査が行われている。
(参考)▼WCS稲における水稲鉄コーティング直播栽培の適応性実証調査(高知県高岡郡)
この地区での実証は3年目。今年度は、鉄コーティング直播栽培の省力・低コスト化を実証するとともに、昨年成績が良かったLP1の改良型(以下LP1改)との比較で、LP2と元肥・追肥に尿素を使用した施肥体系とのコスト・収量比較を行うこととしている。
調査区は以下の通り。
5月12日、高知県高岡郡の実証調査圃場において、WCS稲での鉄コーティング直播の実演が行われ、高知県普及関係機関、JA関係者、資機材メーカー、生産者等、約20名の参加者が集まった。
作付日 :実証区(直播)5月12日、慣行区(移植)5月27日(予定)
栽植間隔:株間20×条間30cm
植付量 :実証区=4.24kg/10a、慣行区=13箱/10a
施肥時期:元肥は植付同時施用、追肥は幼穂形成期(7月下旬)
施肥量 :窒素(上記肥料)は成分量で14kg/10a(実証区1,2及び慣行区は元肥全量、実証区3は元肥:追肥=2:1)、リン酸(過石)・カリ(塩化)はともに成分量で3kg/10a(リン酸は元肥全量、カリは元肥:追肥=2:1)。
現地検討会に集まった参加者(左上)と、鉄コーティング直播について説明を行う、高知県農業振興部環境農業推進課の高田専門技術員(右下)
三井化学アグロ(株)の播種同時除草剤、「サンバード1キロ粒剤30」(左上)と、スクミリンゴガイ対策として「スクミンベイト3」(右下)
左上 :住友化学(株)の殺虫殺菌剤、「スタウトダントツ箱粒剤」も土なかくんで同時散布が可能
右下 :昨年改良された肥料の「LP1改」
左上 :こまきちゃんは2台搭載も可能 / 右下 :播種作業を見守る参加者
今後は、調査圃場ごとに労働時間や生産コストの節減効果や、生育・収量への影響等の調査を行っていく。(みんなの農業広場)