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稲作




ICTを活用した水稲等の生産管理システムの構築に関する実証調査がはじまる(秋田県大仙市)

2016年06月02日

 国内有数の穀倉地帯である仙北平野に位置する秋田県大仙市は、水稲を基幹作物とした水田農業が盛んであり、あきたこまち主産地のひとつである。
 当地域では、農業従事者の高齢化に伴い、担い手農家への農地集積が進んでいる。これにより、管理ほ場の増加や分散が進み、ほ場ごとのきめ細かな管理が困難になり、生産性の低下が懸念されている。また、育苗ハウスの不足や、春作業の労力不足が問題になりつつある。


 このような課題に対応するため、秋田県仙北地域振興局農林部農業振興普及課では、全国農業システム化研究会事業により、KSASを活用した効率的なほ場管理・乾燥調製作業による収量・品質の向上と、鉄コーティング湛水直播栽培の導入による省力・低コスト化を目指した、現地実証調査に取り組んでいる。

 実証調査を担当する生産者は、株式会社RICE BALL。水稲68haを作付けし、近年の規模拡大が著しい法人だ。
 5月16日(月)、KSASによるほ場管理対象である実証ほにおいて、鉄コーティング湛水直播栽培の播種作業実演会が開催された。


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 :播種前にほ場の状態を確認する仙北地域振興局農林部農業振興普及課の大張普及指導員と長井普及指導員。耕起前に「ラウンドアップマックスロード」を散布しており、雑草の発生はなかった
 :実演会には関係機関や生産者など約30名が集まった。仙北地域振興局農林部農業振興普及課の加賀谷主幹(右)から開会の挨拶があった


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 :8条の播種機で、側条施肥、除草剤散布、殺虫殺菌剤散布、溝掘りの作業を同時に行う
 :側条施肥には、鉄コーティング直播適応の基肥一発肥料「The-鉄皇」を使用


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 :殺虫殺菌剤「スタウトダントツディアナ箱粒剤」は「土なかくん」で播種同時に散布
 :除草剤は「サンバード1キロ粒剤30」を「こまきちゃん」で播種同時に散布


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 :品種は「あきたこまち」で、10a当たり4kgを播種
 :播種作業は苗補給の必要もないため、省力的に短時間で効率よく実施された


 播種作業後は、入水して湛水状態とし、その後自然落水で管理する。
 5月下旬頃、再び入水した後に、除草剤「イッポンフロアブル」を手散布する予定だ。

 実証ほ場は、今後、KSASにより作業記録や収量・品質データを保管していく。生育調査記録等と合わせてデータを分析し、次年度の作付けなどに活用していく計画だ。(みんなの農業広場事務局)