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稲作




コシヒカリの品質・食味・収量の高位平準化を目指したICT実証調査がはじまる(新潟県長岡市)

2015年06月02日

 全国農業システム化研究会では、平成26年度よりICT技術を活用した水稲の圃場管理システムの構築に関する実証調査(ICT実証調査)を実施している。圃場管理システムとしてクボタスマートアグリシステム(KSAS)を利用し、大規模稲作経営支援システムの構築と経営改善への有効活用方策に関する検討を行っている。


 新潟県長岡農業普及指導センターでは、平成27年からICT実証調査に取り組み、収益性の高い農業経営を実践するため、KSASの導入によるきめ細かな圃場管理を行うことで、品質・食味・収量の高位平準化と作業の効率化を目指した検討を行っている。

 実証を担当する農家は、長岡市の有限会社百笑会。水稲作付面積約35haのうち、11筆約2.3haを調査対象圃場として選定している。作付け対象品種であるコシヒカリは直販も行っており、顧客から高い品質が求められている。
 5月12日、新潟県普及関係機関、JA、メーカー等の関係者約20名が集まり、田植え作業が行われた。


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 :今回調査対象となる11筆の圃場については、事前に土壌分析と施肥設計を行い、KSASで圃場別基肥散布量を設定した
 :調査圃場の1つ。ここでは基肥量を30kg/10aに設定


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 :実証調査内容を説明する長岡農業普及指導センターの阿部課長代理
 :KSAS対応田植機EP8Dに除草剤散布機「こまきちゃん」を搭載して作業


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 :田植え同時除草剤「クサトリーDX1キロ粒剤」と肥料「エコ5-5専用基肥」を田植機にセット
 :KSASモバイルで圃場の位置を確認して、作業を開始


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 :KSASと側条施肥機が連動し、予め設定された施肥量30kg/10aに自動設定される
 :関係者が見守る中、作業は順調に実施された


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 :EP8Dによる作業は高速で植付姿勢も良かった
 :作業後は除草剤と肥料の残量を計測し、散布精度を確認した


 今後は、労働時間や生育調査等を行う予定だ。9月にはKSAS対応コンバインによる収穫作業を行い、ここで圃場毎の収量・食味が明らかとなり、次年度の改善策を検討することができる。


 本実証調査は平成29年度までの3ヶ年を予定している。長岡農業普及指導センターでは、品質・食味・収量の向上のみならず、圃場特性や労働時間の把握による最適な作付計画や人員配置計画の立案、施肥や薬剤散布の最適化等も検討していく計画としている。(みんなの農業広場事務局)