提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


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稲作




ICT技術を活用した圃場管理システムの実証調査始まる(栃木県大田原市)

2015年05月27日

 栃木県那須農業振興事務所経営普及部は、全国農業システム化研究会(事務局:全国農業改良普及支援協会)の協力のもと、ICT技術を活用した圃場管理システム(KSAS=クボタスマートアグリシステム)を使用した実証調査をおこなっている。

 2年目となる今年度は、システムの精度を検証、また、精度向上を図るためのデータ収集を行う。さらに、バージョンアップによる入力作業の軽減と蓄積データを活用した収量・品質の安定化を図ることにより、効率的な大規模稲作経営体系を確立する。


 供試品種はコシヒカリで、具体的な調査内容は以下の通り。
●施肥作業精度の評価(設定値との比較)
●生育調査
●収量・品質の評価(分析値とセンサー測定値との比較)システムに関する評価(使い勝手、改善点、メリット等)土壌分析による施肥設計の検証
●システムのバージョンアップの評価(精度、使い勝手、メリット等:栽培管理支援(雑草、出穂・成熟期予測など)及び事務処理軽減支援(申請書作成支援))


 晴天に恵まれ、30度近くまで気温が上がった5月15日、栃木県大田原市の五月女昌巳氏の圃場において、KSAS対応田植え機による移植作業を実施。除草剤散布機「こまきちゃん」と箱施薬剤散布機「箱まきちゃん」が搭載されており、田植同時処理を行うことで省力化を図った。


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実証規模は4筆2.5ha。それぞれ土質の異なった圃場を選定


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KSAS対応田植え機(EP8D-F-SAS-R)
欠株が発生しないよう、ややスピードを落として作業をおこなう


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除草剤は「ゼータファイヤ1キロ粒剤」(住友化学)を使用


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箱施薬剤の「嵐ダントツ箱粒剤」(住友化学)
肥料、除草剤等の繰り出しテストは作業前日に実施


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KSAS対応専用モバイル(京セラ社製「トルク(TORQUE)」)で圃場写真を撮影、取得データとともに転送する


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圃場データに基づき、施肥量が自動で設定される


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肥料の残量を計測し、施肥作業の精度を調査する、農政部経営技術課技術指導班の岡田副主幹(右)と那須農業振興事務所経営普及部山城主査(中央)


 今後は、生育調査、収量・品質調査、事務作業調査等が予定されており、効率的な大規模稲作経営体系確立に向けたシステムの検証がおこなわれる。(みんなの農業広場事務局)