WCS稲における水稲鉄コーティング直播栽培の適応性実証調査(高知県高岡郡)
2015年05月26日
今年度、全国農業システム化研究会事業に取り組むこととなった、高知県高岡郡の実証圃場で、5月14日、鉄コーティング直播作業が行われた。
この試験では、実証区を3つと対照区を1つ設け、省力・低コスト栽培技術の確立と、耕畜連携の重要性から、それぞれの圃場で異なる肥料や異なる量の堆肥を投入し、生育状況などを比較検討する。
供試品種は「たちすがた」で、調査区の設計は以下の通り。
使用した播種機は、播種と除草剤散布、施肥を同時に行うことができる、(株)クボタの鉄コーティング用直播専用機「WP60D-TC」に、殺虫殺菌剤も同時散布できる「土なかくん」を搭載した優れものだ。
左上 :WP60D-TC+土なかくん
右下 :LPコート70を補充するオペレーター
除草剤は、播種同時で三井化学アグロのサンバード3kg粒剤、殺虫殺菌剤は住友化学のスタウトダントツ箱粒剤を散布した。また6月上旬に、入水後除草剤として協友アグリのバッチリジャンボと、スクミリンゴガイ対策として三井化学アグロのスクミンベイト3を予定している。
左上 :播種同時除草剤のサンバード3kg粒剤
右下 :散布状況がひと目でわかるため確実で安心
左上 :播種同時殺虫殺菌剤のスタウトダントツ箱粒剤
右下 :イネ1葉期~ノビエ2.5葉期に散布予定のバッチリジャンボ
播種作業は、一部水の落ちが思わしくないところがあったものの、均平作業がていねいに行われていたため、播種作業は問題なく終了した。
左上 :播種後に株ごとの粒数や株間を調査する高田専門技術員(左)と安岡主任(右)
右下 :設定どおり1株7~8粒、株間18cmに播種されていた
今後は入水と自然落水を繰り返し行い、ヒエなどの雑草の発生状況と稲の生育状況を十分確認しながら、追加の除草剤を適切に散布することを心がける。また、施肥体系の違いが稲の生育に与える影響について注視していきたい。(みんなの農業広場事務局)