県奨励品種「つや姫」による、鉄コーティング直播栽培の実証調査(山形県東田川郡庄内町)
2014年05月28日
山形県庄内総合支庁農業技術普及課では、平成23年度から鉄コーティング点播直播栽培技術の実証調査(全国農業システム化研究会)に取組んでおり、今年で4年目を迎える。平成25年には、直播栽培面積が630haとなり、そのうちの9割が湛水直播となっているため、より低コストを目指した鉄コーティング直播栽培が主流となる。
これまでの鉄コーティング直播栽培技術の成果を受け、今年は、県奨励品種「つや姫」での特別栽培体系を実証する。
5月2日、小雨がぱらつく中、山形県普及関係機関、農業資機材メーカー、JA、生産者等、約30人が鉄コーティング種子専用機による播種作業の実演会に参加した。
左 :鉄コーティング直播播種の説明をする阿部主任専門普及指導員
右 :播種作業を見つめる参加者
播種機(RACWEL EP8D)は低燃費のディーゼルエンジンを搭載した8条播種。後ろには鉄まきちゃんとこまきちゃんを装着(こまきちゃん2機搭載については、試験用のため販売予定なし)。
除草剤のプレキープ1キロ粒剤(石原バイオサイエンス株式会社)は、湛水直播水稲に使用可能な初期除草剤である。ノビエ、コナギ、アゼナ等の一年生雑草の他、ホタルイ、ウリカワ、ミズガヤツリ等の多年生雑草にも安定した効果を発揮し、また、SU抵抗性雑草にも有効である。
左 :鉄コーティング播種実演
右 :播種した後、参加者が播種状況を確認
左 :除草剤も種子もしっかりまかれていた
右 :秋には稲穂がたわわに実る予定
つや姫は山形県の特別栽培米であり、食味もコシヒカリを上回るおいしさである。この特別栽培米で、鉄コーティング直播の栽培体系が確立されれば、さらなる普及が期待される。(みんなの広場事務局)