アグリロボトラクタによる自動運転作業の実証調査がはじまる(鹿児島県)
2018年05月28日
わが国農業の生産現場では、担い手の高齢化や労働力不足が深刻化しており、農作業における省力・軽労化をさらに進めるために、ロボット技術に期待が寄せられている。昨年6月には、有人監視下での無人による自動運転作業を可能にした「アグリロボトラクタ」のモニター販売もはじまり、全国から注目を集めている。
このような中、全国農業システム化研究会では、平成30年度よりロボットトラクタ(アグリロボトラクタ)の作業効率改善効果に関する実証調査に取り組み、作業精度や作業能率の検討を行うこととし、平成30年4月14~15日に鹿児島県農業開発総合センター大隅支場で実証作業を実施した。
①ロータリ耕作業の比較試験
ロータリ耕について、無人耕うんによる隣接耕と間接耕の比較、さらに有人でのオートステア隣接耕と手動操舵隣接耕を行い、作業速度や作業能率等を調査した。供試機械は、アグリロボトラクタSL60AHとロータリRM22S。
無人耕うんによる隣接耕(耕幅2.2m 作業幅2.0mで実施) (クリックで動画を再生)
無人耕うんによる間接耕(耕幅2.2m 作業幅2.0mで実施) (クリックで動画を再生)
②畦立て作業の比較試験
キャベツの畦立て作業を想定し、有人でのオートステア隣接耕と手動操舵隣接耕を比較し、作業能率や作業精度の違いを調査した。ロータリ耕を実施した供試機械に成畦機CR-2を2台連結して作業を行った。
オートステア隣接耕では旋回を手動で行い畦立ては自動操舵で実施
鹿児島県農業開発総合センター大隅支場では、今後さらなる調査を重ね、アグリロボトラクタの作業能力について評価を行っていく予定だ。(みんなの農業広場事務局)