提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ

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取組みレポート




「令和5年度全国農業システム化研究会最終成績検討会」を開催

2024年03月21日

 全国農業システム化研究会(事務局:(一社)全国農業改良普及支援協会)では生産者、指導機関、メーカーが一体となって農政や現場の課題に取り組み、解決策を探しながら、新しい作業技術の開発を中心に、実証調査を実施している。

 令和5年度は『イノベーションによる農業の生産力向上と持続性の両立を目指した実証』をテーマに、以下の課題についての実証調査をおこなった。
(1)スマート農業技術による稲作経営の確立に関する実証調査
(2)水田における土地利用型作物等の生産効率向上に関する実証調査
(3)野菜等の効率的生産技術に関する実証調査
(4)効率的な病害虫雑草防除技術に関する実証調査


(参考)
全国農業システム化研究会 令和5年度実証課題一覧


 同研究会は、2月20日から21日にかけて、アルカディア市ヶ谷(東京都千代田区)において「令和5年度全国農業システム化研究会最終成績検討会」を開催した。

 今年度も会場とオンライン(Zoomウェビナー及びYouTube配信)によるハイブリッド開催とした。各道府県の普及指導員、試験研究機関、農業資機材メーカー等から、約540名の参加があり、会場には約150名が集まった。


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 開会にあたっては、(一社)全国農業改良普及支援協会の岩元明久会長による主催者挨拶を皮切りに、農林水産省農産局技術普及課の吉田剛課長、(株)クボタの木村浩人取締役専務執行役員による来賓挨拶がつづいた


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全国農業改良普及支援協会 岩元明久会長による主催者挨拶


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農林水産省 吉田剛技術普及課長による来賓挨拶


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(株)クボタ 木村浩人取締役専務執行役員による来賓挨拶(オンライン)


 開会式および全体会議終了後は、講演を実施。
 近年、気候変動等により生産現場の使命でもある食料の安定供給に影響が出て、気候変動適応や緩和に注目が集まっていることから、これらに関連する2つの講演をおこなった。


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九州大学大学院農学研究院気象環境学研究室 廣田 知良教授による講演
「近年の気候変動が農業に与える影響」
(気候変動の分析や農業への影響などについて紹介)


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山梨県農政部 農業技術課 農業革新支援スタッフ 國友 義博主幹・普及指導員(農業革新支援専門員)による講演(オンライン)。
「山梨県における4パーミルイニシアチブの取り組み」
(農業分野での温室効果ガス削減の取り組みとして注目されている「4パーミル・イニシアチブ」について、日本で最初に取り組みを始めた「山梨県」から、これまでの取り組みなどについて紹介)


 午後からは2つの分科会に分かれ、今年度の実証調査についての発表をおこなった。


■2月20日(火)
○第1分科会:スマート農業技術による稲作経営の確立に関する実証調査
(秋田県、福岡県、熊本県、鹿児島県、山形県、新潟県、福井県)
○第2分科会:野菜等の効率的生産技術に関する実証調査
(神奈川県、愛知県、島根県、佐賀県3事例)


■2月21日(水)
○第1分科会:
水田における土地利用型作物等の生産効率向上に関する実証調査
(埼玉県、福井県、滋賀県)
大豆の安定生産に関する実証調査(大豆新技術等普及展開事業)
(茨城県、長野県、滋賀県)
○第2分科会
・野菜等の効率的生産技術に関する実証調査
(鹿児島県3事例)
・効率的な病害虫雑草防除技術に関する実証調査
(鹿児島県4事例)


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第1分科会


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第1分科会


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第2分科会


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質疑など


 20日夜には4年ぶりに情報交換会が開催され盛況であった。それぞれの分科会でも活発な質疑や意見交換がおこなわれ、盛会のうちに幕を閉じた。(みんなの農業広場事務局)