提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


自動運転田植機の実演会を開催(長野県飯綱町)

2021年09月14日

 水稲大規模経営体における春期の代かき・移植作業が競合しやすく、労働力不足が規模拡大のボトルネックとなっている。長野県内では傾斜地小区画水田が多く、これまで自動運転技術の省力効果の発揮は難しいと考えられていたが、スマート農業技術の開発・実証プロジェクトにより、作業工程の工夫により自動運転技術を普及できる可能性が示された。
 そこで長野農業農村支援センターは、全国農業システム化研究会実証調査事業により、長野県(中山間地)の標準的な小区画圃場における自動運転田植機(以下無人機)および慣行田植機(以下有人機)の協調作業により、効率的な作業工程を確立し、大規模経営体での実証により、無人機を導入する最適な経営規模を評価することとした。
 主な調査項目は以下の通り。
・慣行田植及び自動運転田植の作業時間の計測、GPSロガーでの記録
・オペレータ及び補助者の作業内容調査
・移植精度、走行精度の調査
・水稲の生育調査


 5月18日には、長野県飯綱町の現地実証ほ場において、長野農業農村支援センター、長野県農業技術課、JA、資機材メーカー、生産者など約40名の参加のもと、自動運転田植機の実演会が開催された。
田植機の説明後に、無人機による田植えを行った。


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クボタ乗用型田植機Agri Robo NW8SA(8条植)による無人作業の実演


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農水省のガイドラインにより、使用者講習を受けた者のみ、無人機のリモコン操作が可能。実演会当日はクボタスタッフが担当した


 田植機1台+オペレータ1人+補助者4人の慣行区に対し、実証区(協調作業)は田植機2台+オペレータ1人+リモコン操作1人+補助者4人。
 慣行の田植え作業の補助者は、苗補給時以外は余裕があるため、協調作業をする際の効率的な動線を提案できれば、労力の軽減につながると考えられた。
 車速は無人機の方が速く、田植精度は有人機とほぼ同等。旋回や馬入れ付近への田植え等も、有人機と遜色ない動きであった。
 今後は、ドローンを使用したセンシングなども検討していく予定だ。(みんなの農業広場事務局)
※写真提供:長野県