提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


大規模稲作経営体における収量・食味コンバインでの収穫作業実演会を開催(山形県天童市)

2020年10月19日

 近年、農業従事者の高齢化に伴い、農地の集約化が進んでおり、その際に圃場管理の軽労化を図るために全量基肥肥料の利用が増加している。一方で、大規模経営体においては、作業機械の効率を高めるため、圃場の合筆が進んでいるが、合筆圃場での全量基肥肥料の使用は、地力の大小がダイレクトに生育・収量等のばらつきに表れてしまう。

 このことを山形県村山総合支庁でも営農上の課題として捉えていたことから、今年度より全国農業システム化研究会事業を利用し、上記の問題解決のための実証試験に取り組むこととした。
 初年度は、収量・食味コンバインを活用し、圃場内の収量および食味を10m×10mのメッシュ単位でマップ化することとし、9月28日、山形県天童市にある(株)おしの農場において、(株)クボタの収量・食味コンバイン(DR6130)で収穫作業実演会が開催された。当日は、関係機関、資機材メーカー、大規模稲作経営体など、40名近くが参加し、関心の高さがうかがえた。


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実証の概要を説明する(株)クボタの及川技術顧問


 実証圃場は、今年から新たに生産委託された圃場である。刈り取りの前に、担当農家と生育状況を確認したが、目視では生育のばらつきは確認できなかった。しかし、収量・食味コンバインで得られたデータを経営管理システム(KSAS)に送信し、作成された収量マップでは、収量およびタンパク質含有率のばらつきが確認できた。
 

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左 :6条刈りの収量・食味コンバイン(DR6130)
右 :コンバインから得られたデータをKSASに取り込んで、メッシュマップ化し、次年度の施肥設計に利用する


 目視や経験、勘では限界のある生育の把握だが、メッシュマップ化で数値として把握できる「見える化」は、今後の農業にとって必要不可欠と思われる。


 次年度は、今回得られたメッシュマップを参考に可変施肥メッシュマップを設計し、県ブランド米「つや姫」のさらなる品質向上、良食味米の安定生産・生産効率の向上をめざす。(みんなの農業広場事務局)