細断型ロールベーラー(コンビラップタイプ)による発酵TMR調製技術実証について(島根県)
2007年12月17日
輸入飼料の高騰を背景に、自給飼料への関心が一層高まっています。
特に、大家畜の中でも輸入飼料に依存している「肥育牛」を対象に、平成18年度に、発酵TMRにより、粗飼料分だけでも自給飼料で対応できないかを検討、島根県畜産技術センターの研究成果「発酵TMR技術開発(乳牛を対象)」を活用し、発酵TMRの調製技術(フレコンバックタイプ)・給与実証を関係機関と連携しながら取り組みました。
今年度は「全国農業システム化研究会」の課題としてとりくみ、細断型ロールベーラー(コンビラップタイプ。以下細断型)の新たな活用方法の検討も併せ、平成19年11月8日(木)、畜産技術センターにおいて、関係者約30名が参集し、午前中3回の発酵TMR調製技術実証を行い、昼食をとりながら意見交換をしました。
意見集約を行うと、
1. 調製作業はフレコンバック方式に比べ、各段に楽になった
2. 細断型の能力は非常に高い
3. 発酵TMRの生産コストがどの位かかるものなのか
4. 個人経営者向きでない
5. 細断型の能力に似合ったような飼料混合機械(ミキサー)の能力が必要であった
昨年度から実施している一連の現場実証をとおし、肥育牛に対する自給飼料給与に向け、いくつもの高いハードルはあるにしても、一歩一歩前進出来ればと思います。
(島根県農業技術センター 畜産技術普及グループ 土江 博)
(※画像をクリックすると大きく表示されます)