提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


麦の播種と基肥

2007年11月07日

 麦の高品質・安定生産を図るためには、第一に良好な出芽苗立ちと健全な初期生育の確保が重要です。適正な播種、適正な施肥は以下のように行います。


1.播種・・・適期播種、適正播種量によって良好な出芽苗立ちを確保する

(1)適期播種は良好な出芽苗立ちを約束します。播種適期は関東で11月上中旬、九州では11月中旬~12月上旬です。播種の遅れは分げつ数を減らすため、減収します。

(2)ドリル播は条間25~30cmとし、適正播種量は小麦で7~8kg/10a、分げつが旺盛な二条大麦は10~15%減らします。適期より遅れた場合は10~20%増量します。

(3)播種の深さは2~3cmとします。深すぎたり浅すぎたりは、出芽苗立ちを悪くし、分げつ数を減らすため、穂数が不足して減収します。


2.基肥・・・適正な基肥量により健全な初期生育、分げつを図る

(1)基肥量は、小麦では追肥との合計施肥量の半分を原則とします。ビール麦では全量基肥か、追肥を1回として粒の高蛋白質化による品質低下を防ぎます。

(2)基肥量はチッソ成分で6~8kg/10a程度で、地力、麦種、品種によって加減します。播種が遅れた場合は10~20%増量し、大豆作後麦では30%程度減量します。

(3)火山灰土壌では、窒素に対してリン酸施肥量を5~10割多くしてリン酸欠乏を抑えます。


小型でも牽引力の強い「パワクロ」(株式会社クボタ)による施肥播種同時作業


●「施肥播種機」
 天候不順により播種が遅れがちになりますが、砕土・整地と施肥・播種を同時に行う「施肥播種機」の利用で解決しましょう。

(写真:小型でも牽引力の強い「パワクロ」(株式会社クボタ)による施肥播種同時作業)

執筆者 
田谷 省三
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 フェロー


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