提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


宮城県内でのロメインレタス生産の定着を目指して

2017年12月14日

 これまで、宮城県農業・園芸総合研究所では、飲食店などに需要が見込まれる西洋野菜に注目し、宮城県内での生産拡大を目指して、生産者への技術提案を行ってきました。


イタリア野菜を宮城から 「プンタレッラ」と「タルディーボ」
宮城県産のイタリア野菜の定着を目指して


 今回はロメインレタスを紹介します。ロメインレタス(Lactuca sativa var. longifolia)は半結球タイプのレタスで、一般的な玉レタスと比較して縦長の形状で葉数が多く、葉は厚く、業務用のサラダ食材などとして利用されています。最近ではメディアに取り上げられるなど知名度が上がりつつある野菜ですが、レタス類の中では栽培方法に関する情報が少ないのが現状です。そこで、宮城県内でのロメインレタスの作型、品種、栽培技術について検討しました。 


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図1 ロメインレタスの株姿


作型
 宮城県内でのロメインレタス露地栽培の作型は図2のとおりで、春秋年2回作付けできます。栽培する上で最も避けなければならないのは外部抽だいであり、春秋ともに定植適期と収穫適期を守る必要があります。
 とくに春作の収穫適期は5月下旬から6月中旬であり、それ以降は外部抽だいが発生します。秋作では8月下旬から9月上旬が定植適期で、それより早い定植では外部抽だいが発生します。


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図2 宮城県におけるロメインレタスの作型(露地栽培) ○:播種 △:定植 □:収穫適期 ×:外部抽だい


品種選定
 ロメインレタスは収穫時の生理障害(外葉のねじれや葉先枯れ症状など)が少なく、収穫時の芯が短い品種が生産に適すると考えられます。国内では多くの種苗会社が品種育成しており、中でも「ロマリア」、「アレックスBB」等が有望品種としてあげられます。


栽培上の注意
 生育の安定化や雑草防除のためにはマルチ栽培が有効です。黒色マルチは定植直後の枯死や収穫期の外部抽だいが促進されるため、白黒ダブルマルチが適します。
 栽植密度は、1a当たり750株(株間30cm、条間25cmの3条千鳥植え)と1a当たり1,000株(株間25cm、条間20cmの4条植え)を比較すると、1株重は前者のほうが重くなりますが、1a当たり収量は同程度になります。
 また、チョウ目害虫やアブラムシ類、腐敗病等が発生することがあるので、防除には、作物名「立ちちしゃ(ロメインレタス)」、「非結球レタス」、「野菜類」を対象に登録されている農薬を確認のうえ使用することが必要です。


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図3 調製後のロメインレタス


 本稿の内容は、「ロメインレタスの安定生産技術体系」(普及に移す技術第92号)として宮城県農業・園芸総合研究所のwebサイトで閲覧することができます。

 宮城県では、今後もさまざまな用途での活用が期待できる新規野菜を取り上げ、県内で生産が広がるように取り組んでいきます。


執筆者
宮城県農業・園芸総合研究所
澤里昭寿