農業のポータルサイト みんなの農業広場

「全国の機械化取組活動」一覧に戻る

マルチロータ(ドローン)による除草剤(粒剤)散布試験を実施(鹿児島県鹿屋市)

2018年7月11日

 近年、農業分野におけるマルチロータ(ドローン)の利活用に注目が集まっており、農薬・肥料等の散布や播種作業の省力・低コスト化等を図る目的で現地への普及が始まっている。しかし現状はマルチロータの機種により性能は様々で、防除技術の検討もデータの蓄積も不十分である。
 そこで、全国農業システム化研究会事業では平成29年度から「マルチロータによる薬剤散布に関する実証調査」に取り組み、今後の利用拡大に向けた性能データ等の調査を行っている。
 昨年度はマルチロータでの液剤散布調査を行った。今年度は粒剤散布についても、散布精度試験や薬散効果の調査を行う。


 6月26日、鹿児島県鹿屋市の実証調査圃場にて、試験が行われた。当日は県内の普及指導員、JA、資機材メーカーおよびマルチロータに興味を持つ農家を含む20数名が集まり試験を見守った。

201706_sys_kagoshima_1438.jpg
実証調査の概要を説明する、鹿児島県農業開発総合センター大隅支場農機研究室 馬門研究専門員


(1)薬効試験
 田植えの7日後に散布した実証区と田植同時散布をした慣行区で、残草と薬害について比較検討を行う。


201706_sys_kagoshima_1506.jpg  201706_sys_kagoshima_1499.jpg
マルチロータで粒剤散布


(2)精度試験
 下の写真のように等間隔で設置した回収箱に落下した粒剤の量を計測し、散布幅と散布精度の確認を行う。
 いずれの試験も、無処理区ともあわせて比較検討する。


201706_sys_kagoshima_1461.jpg  201706_sys_kagoshima_1464.jpg


▼動画1 benri_movie1.jpg(クリックで動画を再生)
▼動画2 benri_movie1.jpg(クリックで動画を再生)


 供試機であるクボタMG-1Kの粒剤タンクは容量が10kgのため、1キロ粒剤の場合、1回で1haの散布が可能となり、大幅な労力削減につながると思われる。また、粒径は1~1.5mmと今のところは制限があるが、今後、粒径の範囲も広がれば、肥料や播種への利用も考えられる。


201706_sys_kagoshima_1459.jpg  201706_sys_kagoshima_1477-2.jpg
今回の試験で使用した除草剤「バッチリLX1キロ粒剤(協友アグリ)」


201706_sys_kagoshima_1471.jpg
薬剤は前方から噴出される


 今回の調査データは今後分析し、検討していくこととなる。まだまだ時間はかかるが、現場での利用拡大に向けて引き続き調査に取り組んでいく予定だ。(みんなの農業広場事務局)