提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


36品種のブドウを栽培・直売する葡萄園 招かざる客、獣害対策に取り組む

2017年10月04日

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内田日出輝さん(愛知県岡崎市 保命園)


 愛知県岡崎市は、平場で米麦大豆の土地利用型作物が、丘陵地でブドウ等の果樹栽培が盛んな地域である。

201708_yokogao_uchida_0140.jpg 岡崎市東阿知和町でぶどう園「保命園」を経営する内田日出輝さんは、2haで多品種のブドウ栽培に取り組み、ほぼ全量を直売している。栽培する品種は、オリジナル品種の茜、貴婦人をはじめシャインマスカット、巨峰、ベニバラード、ピオーネ、ジャスミン、オリンピア、デラウェア・・・と、育成中の品種を含むと全部で36品種にもなる。

 幹線道路から高台へと道を上がっていくと、ブドウ畑を背景に白い建物が見えてくる。例年、8月上旬から約2カ月間開設される、保命園の直売所だ。シーズンには新鮮なブドウ、他にはないブドウを求めて、多くの人が訪れる。
右 :一段下がったところ広がるブドウ畑


 西三河農業改良普及課の鳥獣対策担当である長坂専門員とともに、6月下旬、ブドウ畑の獣対策で同園を訪れた。葡萄園は丘陵地にあるため、獣がやって来やすい。ブドウに被害を与えているのは、アライグマ、ハクビシン、アナグマで、まれにイノシシも来るという。昨年はくくり罠であわせて5匹、今年度は8月までで4匹捕獲したという。少し下がったところの露地栽培畑のそばには、イノシシ捕獲用の檻も設置してあるそうだ。


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左 :アライグマによるブドウ被害(手を使うため袋が汚れる)
中 :侵入口のはしごに設置されたくくりわな
右 :捕獲されたハクビシン


 この日は、雨除けハウスの侵入場所に近い獣道にくくり罠を置き、カメラを設置して撮影を試みることになった。夜行性の上、棚に登ってはまるで試食するような行動をとるという。「ひとかじりしては、他のブドウにかじりつくので、厄介です」と内田さん。鳥(カラス等)にも食べられるが、防鳥網で覆うよりも食べられる方が経費がかからず、獣対策のみをおこなっているそうだ。


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左 :トレイルカメラも設置 / 右 :袋がけされた巨峰の畑


 まもなく直売のシーズンだ。保命園のブドウを楽しみに大勢のお客さんがやって来る。内田さんはその日を心待ちに、今日も作業に励んでいる。(水越園子 平成29年6月26日取材 協力:愛知県西三河農林水産事務所農業改良普及課)


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