提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


パワクロを活用して経営の発展をはかる

2008年06月30日

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野月武彦さん(左)、中野智仁さん(青森県十和田市)


 青森県十和田市のある青森県上北地域は、畜産やナガイモ、ニンニク等野菜の大産地で、米づくりも盛んな県内有数の農業地帯だ。

 その十和田市洞内で農業を営む、野月武彦さん(39)、中野智仁さん(29)。
 地域農業の将来を担う若手農業者である。仲間三人で防除や収穫作業を共同でおこなっているという、仕事のパートナーであるお二人に、ニンニクの収穫を目前に控えた中、話をうかがった。


 野月さんは約10年前に県外からもどって就農、ご両親と3人で水田2.5ha、ニンニク1.15ha、ナガイモ90a、長ネギ60a、転作大豆75a、ほかに緑肥を作る。

 中野さんは4年前に就農、同じくご両親と3人で水田2ha、ナガイモ1ha、長ネギ60a、ニンニク48a、ソラマメ・ゴボウ各50a、転作大豆70aを経営している。

 お二人のご両親世代の農業との違いは、何といっても「土づくり」への力の入れ方だ。当時は化学肥料や農薬を多用した農業が全盛期で、土づくりは今ほどには重視されていなかった。「化成肥料だけでは、いい作物ができません。有機物をきちんと入れると、病気が出たときも違いますね」と野月さん。


 その土づくりに、パワクロが活躍している。
 野月さん、中野さんとも、クボタのパワクロを一年前から使っている。パワクロは、踏圧が低く圃場を踏み固めることが少ない、と最近人気のトラクタだ。


 野月さんは「畑にやさしく、いろいろな作業機をひっぱることができる」と土づくりに活用している。全ての畑をプラウで起こし、バーチカルハローで耕耘している。播種床や移植床などはロータリも使用。同じ馬力でも、従来型トラクタと比べて牽引力が違うと実感している。一番の効果は畑がよく耕耘され、「草がはえないし、作物の出来もよくなった」そうだ。


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 中野さんは「ナガイモの作業、特に掘り取りで力を発揮する」。パワクロによって、たった一年でナガイモ収穫時の作業性がいっきに改善されたという。


 パワクロ導入の理由を尋ねると、二人そろって「きっかけは田んぼなんです」と意外な言葉が返ってきた。十和田のような畑作地帯にもかかわらず、だ。なぜでしょう? 

 「(導入を決めた)もともとは、畑にできないような沢沿い等の湿田での作業のためでした。もちろん、作業性がとても良くなり、それから畑でも使うようになったのです」お二人とも満足のようだ。
また、共同で収穫や植え付け作業をおこなうことによって、「家族だけで作業するよりも能率が良い」と機械による省力や能率アップを実感している様子。

ニンニク収穫機

 お二人とも経営は順調だが、悩みの種は繁忙期の人手の確保だ。シルバー人材センターや農協を通じて雇用を入れているが、産地では収穫等の作業が集中し、人手の確保がむつかしい。

 「作業には、5~6人のパートが必要です。ニンニクの植え付け、特に掘り取り時は梅雨の晴れ間に一気に作業するので、確保が大変です。」最近発売されたニンニク収穫機への産地の期待の大きさがよくわかる。


 今後、どのような農業を考えているか伺うと、「機械をうまく利用して、雇用を入れなくてもできる農業をやっていきたい」「作目をナガイモ、長ネギ、ニンニク等に集中して、機械を効率よく使うことを考えたい」と野月さん、「無農薬で野菜を作ってみたい」と中野さん。地域農業の若き担い手として、今後のご活躍を期待したい。(水越園子 2008年6月19日取材 協力:(株)青森クボタ)