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徳島県
吉原 均

本年最後のブログです

2009.12.24

 今年1回目のネタが「藍」だったので、最後もやっぱり「藍」で締めたいと思います!
私のブログは、これで13回のうち5回が藍ネタなのですが、お許しを・・・。


 さて、先日藍師の新居 修氏宅で「すくも」の切り返し作業を見学しました。
 「切り返し」とは、発酵中の葉藍に水と酸素を供給し、微生物の活動を助けるための作業です。この日切り返したのは10月末に発酵開始したもの。完成まで約120日程度はかかるので、まだ道なかばといったところです。


  
左 :力を合わせて切り返します。伝統文化に魅せられる若者がいるのはとても頼もしいことですね
右 :内部は70℃近い温度になっているそうです。独特の香りが素敵・・・ゴホッ!


 積み上げた葉藍を崩すと、発酵熱で生じた水蒸気が立ちこめます。それと同時に、アンモニア臭まじりの独特の臭気が・・・。はっきり言ってクサイ! そばにいるだけで体に臭いがしみつきます。
 崩した葉藍に新居氏が水を打ち、みんなでダマになった部分をほぐしながら、再び積み上げてゆきます。完成まで何度もこの作業が続けられ、葉藍はやがてジャパンブルーを生み出す「すくも」となるのです。


  
左 :発酵の状態に応じて水を打ちます。ここは藍師さんの独壇場。長い経験が物をいいます。いい写真が撮れました
右 :Szia! 彼女はハンガリーからの留学生です。祖国の天然藍染め(インド藍)は博物館でしか行われていないそうで、日本の藍染め文化は世界的に見ても素晴らしい! とのこと。うれしいです


  
左 :ダマになった部分をていねいにほぐし、きれいに積み上げます
右 :最後はムシロをかけて保温。神様へのお供えも忘れません。これぞ日本の心。良い物を作りたいという、職人の願いが込められているようです


 この日は和歌山県から弟子入りしているという若者や、徳島在住の若き染織家、そしてハンガリーからはるばる徳島まで、藍染めを研究に来ている女性が作業に加わっていました。
 伝統工芸の世界に惹かれる若者が増えているとはよく聞きますが、実際に目の当たりにするとすごくうれしく、頼もしく感じました。しかも国際的! さすがはジャパンブルー、と言ったところでしょうか。作業で汗を流す彼らのためにも、藍の生産安定に貢献できる仕事をせねばと、決意を新たにしました。

 それでは皆様良いお年を。Viszontlátásra!


吉原 均

徳島県美波農業支援センターの吉原均です。野菜・作物担当で「きゅうり」、「いちご」、「水稲」、「藍」を担当しています。

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