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長崎県
尾崎哲郎

土壌灌注肥料のコスト低減効果を確認する

2008.10. 6

サスペンジョン肥料をうねに50㎝感覚で灌注。さし込みはあまり力はいりません

 燃油・生産資材等の高騰が深刻化しています。
 国、県において支援対策が打ち出されていますが、昨年から現場で取り組んでいる、肥料コスト低減試験を紹介します。

 アスパラガスは、夏場からの収量確保のために追肥を行いますが、ペースト肥料(商品名:園芸サスペンジョン)を畦から20㎝ぐらいの深さに灌注します。2年前は年間2回程度でしたが、昨年から、親茎立茎後、月に1回程度施用する農家も出てきました。
 通常、園芸サスペンジョン3号(成分N8-P3-K5、有機59%)を20㎏、水200リットルに溶かし、灌注していました。
写真:サスペンジョン肥料をうねに50㎝感覚で灌注 さし込みはあまり力はいりません


 サスペンジョン5号(成分N14-P4-K5、有機52%)は、3号よりN分が1.8倍程度含まれるので、肥料代の軽減を図るために、半量(当然、価格も1/2)でいけるのではないかと、展示圃で試験を行い、従来の3号と変わらない効果を確認しました。

 そこで、20年度の追肥を3号から5号へ変更しましたが、一部の農家から、含まれる有機質が減れば食味が落ちるのではないか? おいしい壱岐のアスパラの評判が落ちるのではないか、と言う声があり、今年度、再度試験を行いました。


 6月4日から10月2日まで、ほぼ月1回の割合で灌注を行い、若芽の萌芽数と若芽の糖度(頭部と中央部)を、灌注する前と施用10日後くらいに調査しました。
サスペンジョンの施用は、専用の灌注機で深さ25㎝まで打ち込むことができますが、今回は20㎝にセットしました。畦あたり50㎝間隔で灌注しますが、夏場は暑さと茎葉がまとわりつき、作業は楽ではありません。

土壌分析室でアスパラガスの糖度を測定
写真:土壌分析室でアスパラガスの糖度を測定

 糖度調査は、頭部の汁液が得にくいので、すり鉢でつぶし、デジタル糖度計で測定しますが、ややコツが必要です。測定してビックリしましたが、頭部が11~12%、中には13%を超えるものもあり、茎中央部が5~6%という結果でした。

 夏芽は茎が柔らかく、繊維が少ないので糖度が高いものはサラダアスパラガスとして販売できるかも・・・・

(文中の画像をクリックすると大きく表示されます)

尾崎哲郎

長崎県壱岐地方局壱岐農業改良普及センターの技術課で野菜を担当しています尾崎哲郎といいます。離島ならではの普及活動や普及指導員としての苦労など紹介できれば幸いです。

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