岩手県
中森忠義
中森忠義
岩手県中央農業改良普及センターの滝沢村駐在で、主に畜産を担当しております。 本県の畜産は、養豚や養鶏もありますが、主に関わっているのは、酪農経営・黒毛和種(肉用牛)の繁殖経営・日本短角種の振興などです。
2008.12.17
私が仕事をしている岩手県のみならず、北海道東北等では、これからの時期は、気温が低く積雪もあり、暖房を使っての栽培や沿岸地域の温暖な地方など、一部の作物・地域を除いては、いわゆる「農閑期」となります。
家畜は通年で飼われていますが、トウモロコシ等の収穫や冬作のライ麦などの播種が終わり、それらの調査や収穫物の給与に関する支援が終われば、畜産分野での業務は、一応一段落です。
では、積雪寒冷時期に普及指導員は何をしているのでしょう?
今までの調査等をとりまとめ、それらのデータや結果を農業者さんらに伝え、
「こんな課題がありますから、来年度はこうしましょう」
「地域や集団の中に、こんな仕組みを作ったら更に良くなりますね」 といった提案などを行います。
農業者さんも次年度の経営計画を立てたり、経営的なとりまとめ(決算など)をする時期ですから、それに関するお手伝いもあります。
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左 :管内のJAさんが主催した研修会において、パソコンで作ったスライドを元に「今年度のトウモロコシ栽培の実績と課題、その解決策」について、私が説明しています
右 :多少の積雪があろうとも、よほどの吹雪で無い限り、車に乗って出かけます。4WDの公用車を使う場合が多いですが、慎重に運転します
私たち普及指導員も、「課題に対して、こんな方法で活動をしたところ、こんな成果がありました」等のとりまとめを行うなど、今年度の活動を反省・評価し、それに基づいた来年度の計画を立てる時期でもあり、夏場より忙しいような感じもあります。
(西南暖地の普及指導員さんはどうでしょうか?もっと忙しいのかもしれませんね)
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2008.12. 8
普及指導員の活動は、稲や野菜などの作物や家畜を対象とし、そういったものを低コストで、より省力的に栽培収穫し、より高く販売するお手伝いをする機会が目立ちます。
しかし、最も重要な仕事は、それらも含め「人を育てること」とされております。
この「人」には、地域で意欲的に農業に取り組んでいる農業者さんらはもちろん含まれるほか、新しく農業を始めたい人・始めた人(新規就農者)も含まれます。
先日、関東在住で、本県で畜産業を始めたい、という希望をお持ちの方が来県するとのことでしたので、窓口となっている県農業公社さんの担当者とともに対応しました。
この日は、家畜市場の見学・現地農場の見学と経営主との懇談・試験研究機関での最新技術の紹介等を行い、その間に本県畜産の現状や技術的・経営的な説明と質疑応答をしました。
今後は、大まかな就農候補地を絞り込み、就農計画の策定、研修受け入れ先と住居、さらには農地・空き牛舎等の斡旋、資金計画の策定などの支援を行います。
順調に就農される方もあれば、残念ながら途中で断念される方もあります。
写真 :畜産研究所の牛舎にて、畜産研究所の職員から説明を受ける新規就農希望者。手前の2名は農業公社の担当と、もう一人の普及指導員
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2008.11.20
畜産分野を担当する普及指導員の業務として、主に家畜のエサとなる作物(牧草やトウモロコシ・ソルガム)の栽培とその利用に関する仕事の話題を多く書いてきました。
これ以外にも、「エサをどのように貯蔵し給与すると、牛を健康的に効率的に飼えるのか」、「病気にならない牛の飼い方(この分野は一部獣医さんと連携する場合もあります)」、さらには、「費用がかからず効率的に作業ができ、牛も快適な牛舎の設計」などに関する活動も、少なからずあります。
また、牛舎も含め、経営規模を拡大する際の資金の相談や、後継者に関する相談、また、糞尿の処理に関する相談まで、その活動分野は大変幅広くなっています。
昨年来相談を受けてきた、黒毛和種の繁殖経営農場の新しい牛舎が完成し、一定期間が経過しましたので、その後の様子を伺いに行ってきました。
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左 :牛(親牛)は寒さに強いので、この牛舎には壁がありません。右側は農場の経営主と話しをする同僚普及指導員。
右 :牛たちは普段、フリーにされていますが、人工授精(種付け)や発情の観察時には、この連動スタンチョンで保定されます。
牛舎を使ってみて、不便な点が僅かですがありましたので、その対応策を検討しました。
また、その事項については、普及指導員間で共有し、次の牛舎設計の支援に活用します。
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2008.11.18
2008.11. 4
細断型ロールベーラを用いたソルガムの収穫技術実演会
~全国農業システム化研究会現地検討会開催~
新たな技術(品種や体系)を理解してもらうためには、実際にそれらを見てもらうことが最も効果的であり、私たちは展示圃や実証圃を設置します。
先日、細断型ロールベーラを用いたソルガムの収穫技術実演会を開催しました。
写真 左:細断型ロールベーラ 右:草丈350センチを超えるソルガム
肉用牛(黒毛和種の繁殖雌牛)の増頭運動等も実施されていますが、増頭した(する)場合、エサの確保が大きな課題となります。また多くの肉用牛繁殖農家は稲作との複合経営であり、現地では、水田(=転作田)の有効活用も課題となっておりました。
そこで、転作田での栽培に向き、多収で、消化性も良く、稲作の田植えや稲刈り作業と競合しないソルガムの新品種「風高」の栽培を推進することにしました。
写真 左:細断型ロールベーラ(後ろの自走式の機械でラップします) 右:自走式ラッパ
この際、課題となるのは、これらの収穫と貯蔵作業です。この課題を解決するために今回は新たな機械体系を試みることとしました。トウモロコシでは実績のある「細断型ロールベーラ」という機械を活用することにしました。
細断型ロールベーラは、収穫機で1㎝前後に細断されたトウモロコシやソルガムを、高密度なロールベールに成形できるトラクタ牽引式作業機です。
ロールベールをベールラッパで密封することにより、誰でも簡単に高品質なサイレージ調製が可能となり、これまで重労働であった、人手によるサイロ詰め作業とその施設を必要としません。
今回の実演会を開催するに際しては、このような、機械等の利用を通じ、現地の課題を解決するための「全国農業システム化研究会」のお世話になることとし、このブログの事務局でもある、(社)全国農業改良普及支援協会さんと(株)クボタさんには大変お世話になりました。
私たち普及指導員は、こうした課題を見つけ出し、解決に向けてのストーリーを組み立て、活用できる事業等を見つけ出す一方、実証に協力してくれる農業者とともに、作物を栽培します。また当日の作業に向けての打合会を数回開催したほか、当日は作業能率等の調査を行います。
実演会当日は約60名の農業者・関係者が参集し、地元の新聞にも取り上げられました。今後は、調査結果をとりまとめ、この技術体系の現地での普及へとつなげていきます。
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