普及指導員が現場で活躍する日々をレポート
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塩崎洋一

塩崎洋一

大分県南部振興局で経営全般と肉用牛の普及活動を展開中です。大分県臼杵市生まれ、九州東海大学卒。昭和63年に畜産普及員で採用されました。実家は平成6年まで肥育農家でした。

絆物語 Part2

2017.03.28

 私も雇われの身。その日がやってきました。4月からとなりの管内へと旅立ちます。
 『絆物語』で紹介したKさん、今年の決算には、部門担当のU普及員に手伝ってもらいました。そうやって、バトンを渡します。


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Kさんに寄り添うU普及員・・・あとは、任せたぜ・・・


 担当者・人が変わると普及活動の継続性は弱くなると言われますが、そうならないように、人でつながねばなりません。
 紙やデータでつなぐことは簡単です。でもそれでは、普及組織として、農家さんの信頼をつなぎ止めておくことは、難しいのではないでしょうか。

 次の任務地でも、きっと私を必要としてくれる人がいる。そう信じて行きます。

見える化 その2

2017.03.23

 肉用牛の品評会で、「栄養度」という審査項目があります。簡単に言えば、肥満か肥満でないか、その度合いはどの程度かを審査の評点にします。
 審査は、牛さんの体のいくつかの場所を触って、審査する人の感触で、スコアを出す、客観的な数字での判断となります。
 もちろん、審査資格を有する方の判断ですので、心配することではありません。が、普及員が技術レベルを上げようとするならば、どうか。特に若手の普及員は、経験則では追いつきません。こうした手法が計数化できれば、技術指導のスキルアップも早くなります。


 E普及員はこう言います。
『「この牛は良い牛だ」と言われても、どこがどのように良い牛なのか解らない。「肋張り(※)がある」と言われても、どのようにそうなのか。自分には経験則がないので、どう良いのかが解らない。最近の若手は、みんなそうなのではないでしょうか』


 そこでE普及員、隣県の試験研究機関で開発されたという器具を使い、管内の農家さんの協力を得て、さっそくデータ収集です。
 牛さんの肥満度合いは、触って柔らかさを調べます。皮下脂肪の付き具合を調べるのですが、この器具は、果樹の硬度計を改良したモノだと言うことでした。


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腰角の部分を調べています。数回計測して、平均をとります

肋張り :ろくばり。あばらの張りのこと。

今年もやりました・・・・

2017.03. 1

管内農林水産業レディースの集まり、事務所トップとのランチミーティング。予定時間はあっという間に過ぎ去ってしまいました。


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いよいよ始まりです


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今年のランチ。右手前のシュークリーム以外は、すべて皆さんの手づくり


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すばらしき後継者育成。大急ぎで簡易ベッドを持ち込みました


 所内の事前レクでは「アドリブでガチンコです」と説明はするものの、「これも仕事だ、まじめにやれ」と言われて、少しだけ筋書きを作りました。が、ホスト役の方々、何となく圧倒されていたように見えました(予想どおり)。

 昨年と違ったのは、漁業関係の皆さんも参加を頂いたところです。
業種や地域を超えたレディースの「絆」は見事なものでした。

飼養管理技術の見える化に向けて(その1)

2017.02. 9

 冬場になってからでしょうか、管内の去勢子牛の中に、尿石が見られるものが出てきました。
 子牛を高く売るためにはしっかりとエサを食わせなければなりませんが、濃厚飼料の量によって、また、そのエサの成分によって、症状に濃淡が出ます。あるいは、同じエサを同じ量だけ食べていても、尿石症状が出るものと出ないもの、さまざまです。


 もちろん、肉用牛農家で使われる子牛用の配合飼料は、材料の配合割合などの詳しい成分はなかなかわかりません。そこで、管内の農家さんの子牛の尿を調べて、このエサをこれだけやっていれば、アルカリ度合いやミネラル分などがどうなるかを見て、飼養管理指導に役立てよう。これなら農家さんの庭先ですぐに判断できるし、しかも牛の状況が「見える化できる」と、E普及員がやり始めました。


 そこで、私から「ならば、エサの中身が全部わかっているエクセレント(※)を使った牛を調べてみよう、何か基準になるかもしれない」と提案したところ、早速N牧場に向かうことになりました。とっても寒い日でした。
 N牧場とエクセレントというエサについては、「技術と普及」平成25年10月号に紹介しています(タイトル:「大分県和牛肥育産地再編に向けた普及活動」)。


「エクセレント」とは和牛肥育のエサで、従来、大分県内で肥育期間のステージで3種類の濃厚飼料を使用していたものを、一貫して1種類の濃厚飼料で管理する体系用に、普及を中心にした現場活動の中から作られたもの。


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なぜか雌牛から採取するのが得意なE普及員。平均10頭で8頭は採取してます


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尿検査紙をで調べるE普及員。左はN牧場担当、採用4年目のA普及員。何事も経験が大切です


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いくつもの成分を調べて、考察します。まだ、傾向で把握している段階です

OJTの方向性

2016.12.26

 普及指導員のスキルアップのために、普及活動でOJTを行うことは多いかと思います。
 そのOJTですが、例えば、野菜の担当者が野菜農家さんに出向いて、施肥管理や防除技術に関する普及活動を行う場合、農家さんと普及指導員の間には、野菜であったり農薬や肥料であったりと、具体的な材料が転がっていることが多いものです。

 私だけが思っていることかもしれませんが、生産技術に関しての普及指導活動では、例えば、何かの病気や土壌診断の結果で、この薬、この肥料、というように、ある程度の方向が見えることも多いでしょう。

 ところが、これが経営指導ではどうでしょうか。例えば、その農家さんの青色申告用紙が、肥料や農薬のような具体的な判断の材料になるかと言えば、少し違うように思うのです。


 経営でお悩みの農家さんが青色申告用紙を持ってきても、その青色申告の決算が、「もしかすると正確ではない」ために、「経営で悩んでいる」ことも多いのです。そういう場合は「決算書が正確でないかも」という前提から、「では、どこがおかしいのか」を、本人とやりとりして見抜かねばなりません。

 もちろん、「申告用紙、決算、正確ですか?」「どこを適当に合わせたりしましたか?」などが、すぐに聞ける間柄ならよいのですが、そうでない場合は、農家さんとのコミュニケーションで、解決の糸口、つまり、「この病気にはこの薬」に当たる部分を、こちらから探していかねばなりません。今日は、そのOJTをうまく進めるための研修会でした。


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左側、若手3人。1人は普及が初めての10年選手です


 自分の実際の事例を持ち寄って、それについて何をどうすれば良いか検討して、さらに現地でやってみる。そしてまた、数カ月後に集まって、先輩方のアドバイスなどをもらっていく。「経営の技術」というよりは「普及方法」と言えますね。

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