提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


神話のふるさと高千穂でシシ(猪)の巣を解消(宮崎県高千穂町)

2011年09月20日

 天照大神にまつわる多くの神話と伝説が残る宮崎県高千穂町。九州山地のほぼ中央部、宮崎県の最北端に位置し、熊本県、大分県に接する山里で、年間約150万人の観光客が訪れる、宮崎県有数の観光地であり観光地である。


  
左 :高千穂神社 / 右 :高千穂神社の夜神楽


 今回、クボタeプロジェクトに取り組む下野集落は、高千穂町の東北部に位置する農家数38戸の小規模集落。奥深い山村で見られがちな荒廃地が、思いのほか見当たらない、管理の行き届いた棚田が美しい地域である。



よく整備された段々畑(下野集落)


 そんな集落の中にも耕作放棄地(荒廃地)がある。そこがイノシシの巣となり、周辺農地への被害源となっている。昨年は中山間地域等直接支払制度を利用して、地域のボランティア70名による草刈り大作戦が実施された。この草刈り作業が、イノシシ対策に功を奏したものの、耕作放棄地が解消された訳ではなく、また、毎年草刈りが実施できるというものでもない。手を抜けばただちにイノシシの巣になることは明らかである。

 山間地域の耕作放棄地が問題となるのは、農地の減少より、荒廃地イコール環境の悪化に起因する獣害の増大にある。この悪循環からなんとか抜け出したいと苦慮していたところ、以前から付き合いのある南九州クボタ高千穂営業所から、耕作放棄地の再生を支援する「クボタeプロジェクト」の話を聞き、荒廃した農地の再生支援を受けることとなった。

 9月1日~3日にかけて、草刈り、雑木の残根除去、耕うん、整地などが行われた。


  
左 :放牧牛の見守る中での草刈り作業
右 :前年切り倒した雑木を雑草の中から引き出し、それから草刈りを行う


  
左 :雑木の残根の除去作業
右 :掘り出された雑木の根


  
左 :農家所有の機械も大活躍
右 :耕耘・整地作業  見えないところに灌木・雑草の根が多く残されており、安全ピンを飛ばしながら、悪戦苦闘の耕起作業


 「当初は30a一枚の予定であったが、地続きの荒廃地40aも合わせ、計70aを整備していただくことになった。自分たちだけでは草刈りがせいいっぱいであり、生産農地として蘇らせ、恒久的な獣害対策を講じることは非常に難しい。今回の再生作業については、大変ありがたく、感謝してもし足りないほどだ。この畑では飼料作物を栽培し、地域特産のブランド牛の生産拡大に活用する計画である」(下野集落協定・工藤代表)
(みんなの農業広場事務局)