提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


県が募集したボランティアが幻の在来そば振興に取り組む(千葉県千葉市)

2010年08月04日

~野呂在来そば普及協議会が耕作放棄地を再生し活用はかる~


 千葉県では、個人及び企業などのボランティアを募集して「耕作放棄地活用応援団」を編成し、耕作放棄地の解消を進めようとしている。
 今年の3月に、耕作放棄地再生作業を実際に体験してもらうため、応援団員の希望者による草刈研修を千葉市の東部、千葉県中央部に位置する千葉市若葉区の野呂地区で実施した。
 野呂地区は、お茶や落花生の産地として知られ、古くから農業の盛んな地域だが、耕作放棄地は地域でも深刻な問題となっている。


 この「耕作放棄地活用応援団」の中の1グループである野呂在来そば普及協議会が中心となって、野呂地区にある10年程度耕作放棄された畑地、約0.2haを再生し、同時にここを研修の場としてそばの生産・加工・販売の技術向上に取り組み、今では幻となった野呂在来そばの振興を図ろうと、クボタeプロジェクトの支援を受けて活動を始めた。


 今年3月、ボランティアである「応援団」が草刈研修を行っていたため、耕作放棄地再生前の草丈は、比較的低い状態であった。セイタカアワダチソウのほか、クズが繁茂していたため、地中にクズの太い根が埋まっている。
(右上 :再生前の耕作放棄地)


 22年7月20日、地元耕作放棄地活用応援団員とクボタグループが、翌日の本作業の準備で駐車場の草刈り、対象農地の予備的草刈・耕起を行った。


  
左 :地元関係者があらかじめ境界付近の草刈や境界杭の設置をおこなった
右 :第1日目の準備作業・駐車場に用いる圃場の草刈


  
左 :自走式草刈機も草刈り作業に大活躍    
右 :予備的な耕起作業(プラウ耕)を見守る応援団員


 翌21日午後には、猛暑の中、千葉県および千葉県耕作放棄地対策協議会主催の「耕作放棄地活用現地研修会」が開催され、県および周辺市町村の関係者、農業委員会、地元農家など約100名が参加して、農地再生作業の実演研修が行われた。草刈り、耕起(プラウ耕)、砕土・整地(バーチカルハロー耕)などが実演された。


  
左 :そば栽培方法の説明を聞く研修参加者
右 :オフセットモアによる草刈


  
左 :プラウ耕。パワクロトラクターの牽引力に関心が集まった
右 :バーチカルハロー耕による砕土・整地。農地が蘇る


 当日、クボタeプロジェクト支援活動に参加・見学した地域の関係者からは、次のような感想やコメントがあった。

 「耕作放棄地の再生・利用のため、ボランティアの「応援団」を組織したが、クボタにも参画してもらいありがたい。高性能な農機による再生作業を見せてもらったが、短時間できれいな農地に再生できる機械力には驚かされた。今回の研修会を契機に、各地で耕作放棄地の再生・利用が進むことを願っている」(千葉県耕作放棄地対策協議会関係者)

「農地再生の実演を見せてもらい、機械の力のすばらしさを実感した。小型自走式草刈機も予想以上の能力で、里山の下草刈りなどにも実用性が高いと感じた。再生農地で農家が収益性の上がる農業を展開していけるよう、行政としてできるだけ支援していきたい」(千葉農林振興センター企画振興課職員)

 「退職後、新規就農者研修を受講して、そば生産による就農を目指している。応援団の一員としてこの放棄地の草刈りにも参加し、太いクズの根が多いなど農地再生には困難が多いと実感していたが、クボタeプロジェクトの力を借りて、一挙に播種できるまでに整備してもらえて、本当にありがたい」(野呂在来そば普及協議会メンバー)


 再生された農地では、野呂在来そば普及協議会のメンバーが中心となり、そばの播種(8月下旬)、中耕(9月中旬)、収穫(10月末)、収穫したそばでそば打ち研修・「そば祭り」(11月)を実施の予定。クボタeプロジェクトは、収穫作業を支援することになっている。(みんなの農業広場事務局)