提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


稲作

雑草が枯れる間に耕してしまい、水を入れるのが早かったため、例年以上にメタンガスが発生してしまいました。メタンガスが発生したままの田はどのように対処したらよいでしょうか?

未熟有機物を水田に還元し、入水・代かき・田植えを行った場合、有機物の腐熟に伴ってガスが発生し、土壌が還元状態となり、硫化物が発生しやすくなります。
硫化物の発生が多いと根に障害を与え、初期生育が抑制されることが心配されます。障害の程度を最小限に抑えるため、水管理と施肥管理に注意する必要があります。
以下に対策の概要をまとめましたので参考にしてください。


1.水管理
①移植後の水管理
・移植直後に除草剤を施用されると思います。除草効果を十分発揮させるため、除草剤処理後5日間は湛水状態を保つようにしてください。
・処理後7日間は、落水・掛け流しはしないでください。自然落水は可。
・以後は間断かん水を徹底し、根に酸素を供給して、根痛みの防止に努めてください。
  例)
   2湛3落(2日湛水して3日落水する)
   3湛4落(3日湛水して4日落水する) など。

②生育中期の水管理
・すき込んだ雑草が分解し、中干し時期に肥効(肥料効果)が出てくる可能性があります。中干し前の生育状況や葉色をみながら、生育が旺盛であれば、例年より早め・強めの中干しを行ってください。


2.施肥管理
①移植後(生育初期)
・有機物の腐熟のため、土壌微生物は窒素分を必要とします。そのため、生育初期に一時的な窒素飢餓(肥料不足)になると考えられます。
・葉色が薄いなど、生育が悪い場合は、硫安などの速効性肥料を施用してください(根付け肥)。
 例)施肥量の目安は、還元した有機物量が乾物重で10a当たり100kgの場合、窒素成分で10a当たり0.6kg上乗せする必要があります。

②生育中期の施肥管理
・生育中期から肥料効果が出てくる可能性があります。上述の水管理とあわせ、中干し後の穂肥の施用量を加減してください。