提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


果樹

梅の花は咲きますが、実が止まりません。原因は何ですか。また、どうしたら実が成りますか。

3つくらいの原因が考えられます。


  1. 不授精による落果
    もっとも多い落果の現象です。1つの品種だけを植えると起きやすいのです。柿の果実は単為結果力と種子形成力という二つの性質をもっており、品種によってその力に違いがあります。伊豆や富有のような単為結果力の弱い品種は、生理落下しやすく着果が不安定です。一方、前川次郎や西村早生は単為結果力、種子形成力ともに強く、安定した収穫が得られます。ただし、西村早生は4個以上の種子が入らないとおいしく食べられません。また、平核無は単為結果力がきわめて強いので、種子が形成されなくても落下することなく成熟します。
    そこで、この落果を防ぐには、人工授粉するか雄花をもつ品種、たとえば御所、禅寺丸、鶴の子等を混植して受粉を助けることで落果を少なくすることができます。
  2. 天候不順による落果
    5月下旬の開花期から7月にかけての幼果発育期に曇雨天の日が続くと、落果が多くなります。この原因は新葉に十分に日光が当たらず栄養(炭素同化作用ができない)が不足するために養分不足の弱い果実が落ちるのです。
    この悪天候に負けない果実をつけるには、前年の秋、葉を大事にして初霜が降るころまで葉を健全に保ち養分をたくさん蓄えておくことや、冬の剪定で込み合っている枝をとり除いて、果実が成った枝(結果枝)に少ない日光が当たるように心掛けることも大事です。
  3. 肥料の過不足による落果
    肥料とくにチッソ分の過不足は、枝葉の伸長と幼果の発育との間で養分の奪い合いが起こり、養分の吸収力の弱い幼果が負けて落果してしまいます。肥料の過不足のないように施しましょう。

  4. その他
    カキノヘタムシの被害も無視できません。6月中旬~7月上旬と7月下旬~8月中旬の2回、殺虫剤を散布して被害を防ぎましょう。